追い続けるのはこの「驚き」

MONOBRIGHT『新造ライヴレーションズ』
2012年10月10日発売
ALBUM
MONOBRIGHT 新造ライヴレーションズ
対バン・ツアー及び5周年ツアーを経て、8月に東京で2日間に亙って敢行されたライヴ・レコーディングの成果。オーディエンスと共有する熱気と風通しの良さが、賑々しいハンド・クラップやシンガロングと共に収められているというユニークな作風だ。これがただのライヴ盤ではなく、れっきとしたオリジナルの新作なのだからすごい。対バン・ツアーで相見えたbloodthirsty butchersの吉村秀樹が参加する“ソシアル”は、混沌とした世界を映し出すハードコア・サウンドをヒリヒリとした愛の言葉が繋ぎ止めるナンバーであるほか、田淵ひさ子も2曲でコーラスしている。率直な思いがそのまま溢れ出すところはさすがにライヴ感を踏まえて用意された楽曲群だが、勢いだけではなく朧げで温かな白昼夢のように綴られる松下の初書き下ろし曲“ウォークウォークウォーク”も秀逸だ。
 
悶々とした感情に比例して楽曲が練り上げられ、反動として大きな爆発力も備えてきたMONOBRIGHTのロックは今、過去最高の率直な伝達力を獲得している。一発勝負のリスクを背負って勝ち取ったものは、この「驚き」だ。(小池宏和)
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