表題曲はタイトル通り、バカンスをテーマにスムーズかつファニーなラップを聴かせる楽曲だけれども、彼らが描くのは、キラキラ輝く楽しいだけの休暇じゃない。「ここにはいない恋人」に思いをはせ、《遠いあの日の小さな衝動は今も胸の奥で輝いている》と嘆いてみせる。そんなビターなリリックが、何だかメンバーがグループ本体の活動から離れていた時に抱いていた「恋心」を感じさせて、温かい気持ちになる。PES&FUMIYAによるポップ&ジャジーなトラックも秀逸。2曲目“フラワーチルドレン”のパーカッシヴなトラックも含め、各々のソロワークの成果がフィードバックされている手応えがあるところも嬉しい。
いよいよ新曲が聴ける、というこちらの前のめりな気持ちをニヤリとかわすような、緩くて絶妙な佇まいは、まさにRIP SLYME。これからどんな展開で楽しませてくれるのか。リップ・イヤー、ますます見逃せない!(塩澤淳)