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──そうじゃなかったら"スパイラル大作戦"みたいな曲は出てこないですよね。

ジョウ そうですねえ。たぶん、昔だったら歌えなかったです、自分(笑)。「どうしたらいいの!」って。

Mally 最近の志向としては「より良い音楽を」っていうところがすごく念頭にあるんで──。

miko 「ジャンルとか関係なく、やりたいものをやっちゃえ!」っていう。

existtrace

Mally 正直、こんだけ長い期間バンドをやってて、いろんな曲をやっていくうちに、「曲に振り回されてしまう」時期もあったんですよね。自分たちが方向性を見出せなくて。作品としてはすごく良いものなんだけど、「これは本当にexist†traceなのか?」っていう疑問が出てきてしまう部分も、なくはなかったです。でも今回は、曲だけ聴くとすごくいろんな種類があるんですけど、ちゃんとメンバー5人が、やりたい方向、自分たちが進むべき方向を、しっかり見定めて作ることができたと思っていて。だから、取っ散らかったアルバムじゃなくて、ひとつのexist†traceの作品として聴いてもらえる作品になっていて。ある意味、バンドごと「よいしょっ!」と成長できたのが実感できるアルバムなんですよね。すごい悩んだ時期もあったし、メンバーに対して「この人、何考えてるんだろう?」って思う時も──。

ジョウmiko (笑)。

Mally でも、今回はそんな不安が本当になくて。それぞれのパートを任せて、自分は自分の仕事をやったら「よし、後はよろしく!」って(笑)。で、全部聴いて「うん!」って深くうなずける作品になってると思いますね。

miko この、サウンドだけ取るとバラバラな曲たちをつないでるのが、今回は歌詞だと思っていて。1stアルバムの時は、1曲1曲が独立した作品、っていう作り方をしてたんですけど。今回は──あえて一貫させてるわけでもないんですけど、全曲かなりリアルな自分たちというか。物語になっているものもありつつも、どこか自分とつながっていて。「闘っていくぞ!」っていう意志を書いた曲もあれば、自分の中の弱さを書いた曲もあるし。それがちゃんとメンバーと共有もできているし、exist†traceとしてのリアルな今というか、飾らずに自分たちの言葉で届けたいものを書けたので。

──ファンタジックだったりはするけど、フィクションではないんですよね。"WORLD MAKER"なんかは特にそうだけど、自分たちが今いる場所が最高のファンタジーの舞台だって思っているからこそのエモさなのかなって思いますね。架空のどこかを目指す音楽じゃないっていう。

miko そうですね。《この物語のヒーローなんだ ずっと》って歌詞にもあるように、自分自身がヒーローなんだっていう。人生の中ではもちろん自分が主人公なんだけど、改めてそうやって書いてみて、ほんとそうだなって思うし。そのヒーローがどんだけカッコよく活躍するかっていうのを、みんな今から作っていけるというか。もしかしたら、私たちが20年後おばちゃんになってからも、まだまだヒーロー/ヒロインでいられるかもしれないと思うし。その時にまた聴いて「おっ!」てなれたらいいなって。

自分の中では、12月のO-WESTは、今のexist†traceの活動の集大成だと思ってるんですよ。やっぱり……見たいんですよ、最高の景色を

──海外のツアーで熱狂してくれる人もたくさんいるけれども、やっぱりここから日本のリスナーをがんがん巻き込んでいってほしいですね。この音が刺さる人って結構いるはずなんで。

Mally そうですね。女の持ってるパワーを、ぜひ日本中に聴いて、感じていただきたいですね。何だろう? この──煮えたぎる感じを(笑)。

miko 最近また、私たちライヴ・バンドだなって改めて思っていて。アルバムも作ったけど、やっぱりライヴを観てほしいっていうところがあって。今、マンスリー・ワンマンを4月から10月まで7ヶ月連続で──結果的に今、11月にも本数が増えて、ファイナルに12月も加わって、結局、9ヶ月連続ワンマンの真っ最中なんですね。イベントももちろん観てほしいんですけど、よりいろんな曲をワンマンライヴで見せられるバンドだと思うので。exist†traceを知ったらすぐにワンマンを観てほしい!っていう理由で、ワンマンをいっぱい打っているので。なので、さっき言ってた、煮えたぎる熱い想いを感じてほしいなと思ってますね。でも、最近またライヴで変わったよね? バンドの感じが。ここ1ヵ月ぐらいで、またさらにヤバい感じになっていて……最近、30分のステージでも、ボロボロになるんですよ(笑)。

Mally 楽屋ヤバいよね(笑)。

miko そう、「ワンマンやったの?」ってぐらいに。それは単純に、運動量とか歌とかだけじゃなくて、想いがあふれすぎちゃってるというか。1曲1曲をより濃厚に表現したいっていうのもあって。歌とかも、まだあと何曲もあるのに、「これで終わりなんじゃないか」ってぐらいに1曲目でやっちゃうとか。ドラムの音も、後ろから飛んでくる音がすごくて。「うるさーい!」みたいな。

Mally すんませんっ!(笑)。

miko メンバー各々の、表現したい欲求が高まってるのを、バンドの内側からも感じてるライヴなので。たぶん、外から見てるファンの人たちも「何か変わってきたぞ」って感じてくれていると思うんですけど。10月・11月・12月ってあと3本あるんですけど……どうなることやらっていう感じで(笑)。

Mally 9月からはTake amburanceっていうバンドとカップリング・ツアー(『STORM RIDER TOUR』/全国11公演)を回っているんですよ。Take amburanceもかなりエモーショナルなバンドで、すごいパワーを持ってるんですよ。そこと一緒にツアーを回って勝負してるexist†traceも、たぶんそこで一段階上がると思うんで。もう、この機会を逃さないでほしいんですよね。来れるんだったら絶対来たほうがいい! この、ぶつかってる感を一緒に味わって、一緒にぶつかってほしい!

ジョウ 自分たちにとっても、1本1本がチャンスなんで。それを逃さないために、「なんとかしてやろう!」っていう想いがすごく高まってると思いますね。マンスリー・ワンマンの『激情スパイラル』と、『STORM RIDER TOUR』とは、別の意味のライヴかもしれないけど……自分たちにとっては全部、12月14日の『激情スパイラル』ファイナル、渋谷O-WESTへ向けてのものでもあると思うんですよ。ワンマンを観てもらいたい、でもそこにお客さんがいないと意味がなくて。だから、両方とも1本1本全力でやって、「この人たちの音楽に踏み込みたい」って思ってもらえるライヴをしていきたいなって。

Mally 自分の中では、12月のO-WESTは、今のexist†traceの活動の集大成だと思ってるんですよ。ここが成功しないと、もしかしたらその先ないんじゃないか?っていうぐらいの気合いでやってるんですよ。やっぱり……見たいんですよ、最高の景色を。だから、ジョウも言ったけど、1本1本が勝負だし、そこでいかに自分たちの強い想いを感じてもらえるかっていうのを……もう、感情MAXで!

miko (笑)。でも、そうやってMallyが興奮するのもすごくよくわかるし。私も、ライヴの話をし始めたら……酸欠っていうか貧血っていうか、目の前がチカチカしてきて(笑)。昨日もイベントで30分のステージだったんですけど、その後だからか、今すっごいチカチカしてます……。

Mally 高ぶりすぎちゃって?

miko そう(笑)。ライヴのことを思うだけでテンション上がっちゃうし。でも、アルバムを聴くだけで、観たことがない人でもライヴのステージが想像できるというか、「この人たちきっとこういうライヴをしてるんだな」っていうアルバムにもしたかったんで。今はまず、想像をかき立ててもらって……「暑苦しいこと語ってるけど、どんなもんよ?」みたいな感じで思っててほしいですね。実際に観たら、その想像以上にヤバいステージだと思うので。みなさん、想像しつつも、体力もつけて──。

ジョウ いや、君がいちばん体力つけてね? ちゃんとトレーニングして!(笑)。

提供:Monster's inc.

企画・制作:RO69編集部

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