ラックライフ、「生きる喜び」に辿り着いた『Life is beautiful』を語る(2)
「これが今一番できる自分たちのかっこええことや!」と思ってやってるだけなんです
――ラックライフの音楽は、実感したことや体験したことの素直な記録でもあると言っていいみたいですね。フィクションの曲はあります?
「ないです。全てがPON主演のドキュメンタリーです(笑)」
――(笑)。あと、最近のラックライフを語る上で欠かせないのは、昨年のメジャーデビュー以降、アニメのテーマソングをたくさん手掛けるようになったということですね。バンドに何か変化を及ぼしました?
「何も変わってないです。俺らが生きている場所はライブハウスのままですから。アニメを通じて知ってくれた人たちがライブハウスに会いに来てくれるのが嬉しいんです」
――曲を聴いてもらえるきっかけは増えましたけど、バンドの根本は変わっていないということでしょうか?
「そうですね。この1年くらいを振り返ってみても、何も変わってないというのを感じます。ラックライフのまま走れて、いろんな人たちと出会えて、『全部人がやってんやな』と改めて思ったんですよ。メジャーレーベルも、アニメの制作会社も、機械的な作業をしてるわけやないんですよね。それぞれの仕事に携わっている人の中に気持ちや愛情があって、ラックライフに愛情も注いでくれるんです。それが嬉しかったです。『全てが人と人やったら大丈夫や』と思いました。だからメジャーデビューというのは、力を貸してくれる仲間が増えたということなんですよ。『大船団になった』というようなイメージです」
――今作にはアニメの曲が4曲(“変わらない空”“名前を呼ぶよ”“風が吹く街”“初めの一歩”)収録されていますが、“変わらない空”が最初でしたね。あれはどんな体験でした?
「やる前は不安だったんですよ。でも、実際にやってみたら原作を踏まえて作るのが楽しかったです。『アニソンを作ってる』という感覚はなかったですね。ほかのアニソンも、どれも自分と重ねて歌ってる曲ですし。そして、作った曲をいろんな人に愛してもらえてることに、すごく感動してます」
――いろんな人の意見が入って、意図しないものになっていくこともあり得たわけですけど、そうはならなかったんですね。
「はい。めちゃめちゃストレートに自分が歌いたいことを歌えました。『これやりたいです』と言ったら『ええやんか!』と(笑)。そして、ちゃんとアドバイスも頂けましたし。アニメで流れる尺の中でちゃんと刺さるものを作るというのも、やりがいがあるんですよ。ハマるものを作れた時の達成感が大きいです」
――アニメで流れる約90秒の尺は、ラックライフのメロディのキャッチーさで印象を残す絶好の場でもあるんじゃないでしょうか?
「そうだと嬉しいです。キャッチーさは忘れたくないですから。キャッチーは正義です(笑)。キャッチーなことをやると、バンドを始めた頃は『面白みがない』とか『売れ線狙いや』とか言われたんですけど、狙ってやってないんですよ。『これが今一番できる自分たちのかっこええことや!』と思ってやってるだけなんです。そもそも売れ線やってたら、とっくの昔に売れとるわと思って昔からやってましたし(笑)」
――(笑)。例えば“初めの一歩”もキャッチーさの塊ですね。
「元気で軽やかな感じを出したかったんです。『これをやってみたらおもろいやん!』って何かを始める時は、謎のものすごいエネルギーが湧き起こるじゃないですか。あの無敵感をどうにかこうにか曲にしたいと思って作ったのが“初めの一歩”です。バンド始めた時とか、中学の頃にバスケ部に入った時とか、こんな感じだったんですよ。こういう気持ちを思い出して元気になってもらえたらいいなあと思ってます」
「まだこんなやり方があるんや!」と考えたら気が遠くなりそうですけど、すごくワクワクします
――アニメの曲をたくさん手掛けたことによって、お客さんの層は変わりました?
「お客さんは広がりましたね。ファミリー層もライブに来てくれるようになりましたし。『ちゃんと届いてた』と実感できた瞬間です。アニメはライブハウスに来ることがなかった人にとっての入り口、きっかけにもなったんです。ラックライフは『ライブハウス、こんなおもろいで!』というライブを変わらずやれてるので、ここからさらに広がっていくことができたら嬉しいですね」
――ラックライフが所属しているランティスは、アニメ関係の音楽をたくさんリリースしているレコード会社じゃないですか。ライブハウスを拠点にしているロックバンドが、そういう会社にいることならではの刺激も、ますます感じています?
「はい。この前、ライブの打ち上げでレコード会社のスタッフと夜中まで話してたんですけど、面白かったですよ。ランティス側もラックライフ的なロックバンドをやるのは初めてだったみたいで、僕らにとっても新鮮なことの連続だったんですよね。『大丈夫かな?』とお互いに手探りでやってきた結果、『大丈夫や!』というところに辿り着けてます。『やっぱ人と人やな』と改めて思いました」
――アニソンのイベントに出演してアニメのファンの前で歌う機会も増えていますけど、そこで感じることは何かあります?
「ロックバンドのお客さんとはまた違ったパワフルさがあるんですよ。めっちゃ元気。ペンライトを振ってくれたり、すごく一緒に歌ってくれるのも嬉しいです。思わず自分はスターなのかなと思って、『調子乗っちゃうよ』という感じになってます(笑)」
――いろいろ吸収するのを楽しんでいるみたいですね。
「はい。この前、地元のバンドマンが集まって、DTMに詳しい人を呼んで、いろいろ教えてもらったこともありました。ずっとアナログな作り方をしてたんですけど、少しずつそういうのも始めてます。軽いプリプロくらいの感じはできるようになりたいです。曲の作り方の幅も広がるでしょうし……とか言いながら、道は険しそうなんですけど(笑)。そういえば“赤い糸”は、最初にピアノで作ってみたんですよ。自分の引き出しになかったメロディが出てきました。9年とか10年とか曲を作ってきて、『まだこんなやり方があるんや!』と考えたら気が遠くなりそうですけど、すごくワクワクします」
――アレンジによっても、可能性は果てしなく広がりますからね。
「そうですね。“サニーデイ”もホーンが入ったことで、『こんなんなった!』という、自分にはなかったものが拓かれた感覚になりましたから。今までホーンという引き出しがなかったから、どうなるのか全く想像できなかったんですけど、提案されて入れて頂いたら『すごーい!』と。ラックライフは脳みそが固くないんやというのも、今回のアルバムを作ってみて感じました。それも嬉しかったです」
――ワクワクしながら音楽をやれる手応えを感じた制作でもありました?
「ほんまにそうやと思います。これからどんなことがあるかわからないですし、どんな音楽を作るかもわからないですけど、きっと小っちゃい幸せが、たくさん歌になっていくんやろなと思います。そういうのを見落とさない人になりたいなあと思います。いちいち『幸せや!』と思いたいです。『Life is beautiful』を作ってから『幸せって何やろか?』というのも、すごく考えるようになったんですよ。幸せは『今幸せや!』と思ったことを、その先で何回思い出せるかなのかもなと。そういうことを山ほど作るのが幸せなのかなと思うようになりました」
ミュージックビデオ
リリース情報

『Life is beautiful』
発売中
LACA-15620 ¥3,024(税込)
【DISC 1】
1.サニーデイ
2.初めの一歩(TVアニメ『チア男子!!』OP主題歌)
3.view
4.shutto
5.アイトユウ
6.君の匂い
7.風が吹く街(TVアニメ『文豪ストレイドッグス』第2クールED主題歌)
8.素晴らしい世界
9.ラブリープリティーミュージック
10.変わらない空(TVアニメ『純情ロマンチカ3』ED主題歌)
11.モーメント
12.赤い糸
13.名前を呼ぶよ(TVアニメ『文豪ストレイドッグス』ED主題歌)
ライブ情報
「ラックライフpresents 『GOOD LUCK 2017』 ~9th Anniversary & Album Release Party~」
2017年4月29日(土)大阪・なんばHatch OPEN 12:00 / START 13:00
【チケット】前売:¥3,500 ※発売中
【出演】あいう / アルコサイト / 大石昌良 / ザ・モアイズユー / SHE'S / セックスマシーン / Self-Portrait / BUZZ THE BEARS / FouFou / HEADLAMP / MAGIC OF LiFE / ラックライフ / LOCAL CONNECT (50音順)
【特設サイト】http://luck-life.com/special/goodluck2017/
ラックライフ メジャー1stフルアルバム『Life is beautiful』リリース
「『生きてるだけで丸儲け』対バンツアー」
2017年5月12日(金)宮城・仙台enn 3rd OPEN18:00 / START18:30
【出演者】ラックライフ / Goodbye holiday / BURNOUT SYNDROMES
2017年5月13日(土)神奈川・横浜BAYSIS OPEN17:30 / START18:00
【出演者】ラックライフ / LOCAL CONNECT / Halo at 四畳半
2017年5月14日(日)愛知・豊橋club KNOT OPEN17:00 / START17:30
【出演者】ラックライフ / LOCAL CONNECT / ポタリ / オレスカバンド
2017年5月16日(火)京都・京都MUSE OPEN18:00 / START18:30
【出演者】ラックライフ / Goodbye holiday / D.W.ニコルズ / Unblock
2017年5月19日(金)新潟・新潟GOLDEN PIGS BLACK STAGE OPEN18:00 / START18:30
【出演者】ラックライフ / ircle / フィッシュライフ / ハッピーエンド
2017年5月21日(日)北海道・札幌SPIRITUAL LOUNGE OPEN17:00 / START17:30
【出演者】ラックライフ / Self-Portrait
2017年5月24日(水)茨城・水戸LIGHT HOUSE OPEN18:00 / START18:30
【出演者】ラックライフ / THE SALA / ザ・マスミサイル / BARICANG
2017年5月26日(金)群馬・高崎clubFLEEZ OPEN18:00 / START18:30
【出演者】ラックライフ / Goodbye holiday / I-RabBits +1バンド(後日発表)
2017年5月27日(土)埼玉・西川口Hearts OPEN17:30 / START18:00
【出演者】ラックライフ / BARICANG / リアクション ザ ブッタ / I-RabBits
2017年5月28日(日)千葉・千葉LOOK OPEN17:00 / START17:30
【出演者】ラックライフ / ザ・マスミサイル / CHERRY NADE 169 / FouFou
2017年6月2日(金)三重・四日市Club Chaos OPEN18:00 / START18:30
【出演者】ラックライフ +2BAND(後日発表)
2017年6月9日(金)佐賀・佐賀GEILS OPEN18:00 / START18:30
【出演者】ラックライフ / 德丸英器 / 野副一喜 withレザージャケッツ / (O.A.)HEADLAMP
2017年6月10日(土)福岡・福岡Queblick OPEN17:30 / START18:00
【出演者】ラックライフ / GOODWARP +1BAND(後日発表) / (O.A.) HEADLAMP
2017年6月11日(日)広島・HIROSHIMA BACK BEAT OPEN17:00 / START17:30
【出演者】ラックライフ / GOODWARP +1BAND(後日発表)
2017年6月16日(金)鳥取・Live House AZTiC laughs OPEN18:00 / START18:30
【出演者】ラックライフ / Self-Portrait / ジラフポット / ユビキタス / 遠藤波津輝
2017年6月17日(土)島根・出雲APOLLO OPEN17:30 / START18:00
【出演者】ラックライフ / Self-Portrait / ジラフポット / ユビキタス / homme
2017年6月18日(日)岡山・岡山CRAZY MAMA 2nd Room OPEN17:00 / START17:30
【出演者】ラックライフ +2BAND(後日発表)
【チケット】前売:¥2,500
発売中
ラックライフ メジャー1stフルアルバム『Life is beautiful』リリース
「『生きてるだけで丸儲け』ワンマンツアー」
2017年7月8日(土)東京・渋谷 O-WEST OPEN18:00 / START18:30
2017年7月17日(月・祝)愛知・名古屋ell. FITS ALL OPEN17:00 / START17:30
2017年7月21日(金)大阪・梅田クラブクアトロ OPEN18:15 / START19:00
【チケット】前売:¥3,000
・ラックライフ メジャー1stフルアルバム『Life is beautiful』CD封入最速先行
2017年3月15日(水)10:00~3月22日(水)23:59
・ラックライフオフィシャルHP先行
2017年3月23日(木)10:00~3月30日(月)23:59
・一般発売:2017年4月29日(日)10:00~
「KNOCK!!KNOCK!!KNOCK!!~はよ上がりんさい~ 《東京編~マジ人多すぎなんだけど。~》」
2017年4月2日(日)東京・渋谷 O-WEST
「I ROCKS 2017 stand by LACCO TOWER」
2017年4月22日(土)群馬音楽センター
提供:株式会社ランティス
企画・制作:RO69編集部