サカナクション
山口一郎はなぜ今「ポップス」を目指したのか?

首を長くして待っていた。10月20日、ついにリリースされたサカナクションのニューシングル『多分、風。』。サウンドや歌詞、さらにはアートワークや衣装まで、いたるところに80sの意匠をまとったこのコンセプチュアルなシングルで、彼らが標榜したのは「ポップス」だった。昨年の『新宝島』によって切り開いた新たなビジョンをさらに攻撃的に推し進める“多分、風。”は、サカナクションの次なる道標となるのか? 『ROCKIN'ON JAPAN』12月号のインタビューより、その発言の一部を掲載する。

インタビュー=小川智宏 撮影=岩澤高雄

ポップスを作るということに対して、僕はフラットな感覚ではどうしても臨めなくて。狙って作んなきゃいけなかったんですね。じゃあどう狙っていくのかっていうので概念を置いたのが、80年代リバイバルっていうところで。自分たちが好きなポップスって、やっぱその時代のものだったから

“新宝島”から入ってきたサカナクションのファンに対してどういったものが次フィットするのかっていうのを戦略的に考えた時に、やっぱポップスなのかなと思って。ポップスっていうものをどう伝えるかっていうチャレンジって、そういえば今までやったことなかったなって

サカナクションは、自分の中で一番エンターテインメント側なんです。そこをやるからには、自分たちの提案型の活動に人を連れて来るための、言葉は悪いけど、撒き餌としての曲を作っていかなきゃいけないんだなっていう。そういう意味での腹の決まり方みたいなのは、実は“新宝島”の時にひとつ帰着してる

自分たちがマイノリティーであるということを自覚した分、アバンギャルドに走るっていうことはいくらでもできるわけじゃないですか。でも、そうじゃなくてマジョリティーの中にどう違和感を投げていくかっていう、その考え方みたいなものがサカナクションのアイデンティティになっていくべきなのかな

新しい仲間を増やすっていうことが、次の目標になってますね。孤独だけど、母親にその話をしたら、「いっちゃん、それは戦ってるからよ。それは孤独じゃなくて孤高なのよ」って言われて。ああ、めっちゃ良いこと言うな、孤高なんだと思って

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