【インタビュー】前例のない3ピースバンドのスタイルを開拓中! Conton Candyが1年7ヶ月ぶりのアルバム『すっぴん』で本当の自分たちを見せる

【インタビュー】前例のない3ピースバンドのスタイルを開拓中! Conton Candyが1年7ヶ月ぶりのアルバム『すっぴん』で本当の自分たちを見せる

最近ライブ写真を見ると、3人がマイクに向かって吠えている瞬間が多くて。3人がちゃんと演奏したうえで、ちゃんと歌っている。3人の全部でお客さんに届けているのが強み(彩楓)

──最初に「『melt pop』のネクストを表現している」と言ったけど、前作は「ライブバンドとしてのConton Candyを見せたい」という気持ちが強かったタームだったと思うんです。だからロックバンドとしての色や、紬衣さんのルーツにあるパンクをあえて強く出していた作品だったけど、今回はさっき名前が出たくるりだったり、ハナレグミフジファブリックスピッツとか、楓華さん、彩楓さんのルーツもどんどん出てきている気がして。そこに3人のルーツに共通してあるKEYTALKのダンスロック性とか、紬衣さんのアイドルソングが好きな感性とかからくるポップス要素もしっかりとあって、どんどんと多面性のある3ピースバンドになっているなという印象を持ったんですよね。『melt pop』のときは「自分たちのライブのフロアを育てたい」という意識も強くあったと思うんですけど、そこの葛藤はもう乗り越えた実感があるんじゃないですか?

紬衣 うん、めっちゃ乗り越えましたね。自分たちの届けたいという気持ちがちゃんと伝われば、必然的にこういうふうになっていくんだということに気づかされました。ライブを重ねて、それこそ去年末に回らせてもらった「Boost! Boost! Boost! Tour 2025」はConton Candyのライブの一体感とか、お客さんの温かさをすごく感じたツアーでした。

──“何ら変わらない1日から”とかも、今だからこそ書けた曲なんだろうなと思ったし。

彩楓 お気に入り!

楓華 まじで好き。最高。

紬衣 アコギを重ねましたね。アルバム曲を作る前に、3人でプレイリストを共有したんですよ。「こういう楽曲があったらいいかもね」「こういう楽曲を作ってみたいかも」みたいなインスピレーションを3人で共有したんですけど、その中に彩楓がカントリーの曲を入れてくれていて。

彩楓 カントリーも大好きで。テイラー(・スウィフト)の初期のアルバムとか。

紬衣 Conton Candyになかったビート感だし、「すっぴん」というテーマに合いそうだなと思って。これが「すっぴん」という言葉をいちばん意識して書いた曲かもって思います。何気ない1日の中から幸せを見つけたり、「意外と遠くを見てしまっているな、もっと足元を見なきゃ」みたいなことが、自分の中で忘れちゃいけないなと思っている感情で、そういうものが書けたと思います。

──そういった歌詞を、このサウンドの中で歌われるから心に染みるなと思うし、2番のベースとドラムのアレンジの工夫が、ベースソロ含め、またすごくいいですよね。Conton Candyの3ピースバンドとしての深度を象徴しているひとつだと思います。

楓華 ベースソロ、お気に入りです。つむちゃんが「この曲はギターソロじゃなくてベースソロっしょ」って言ってくれて、「よし、やるぞ」という感じで、私らの曲の中でいちばん長いベースソロになりました。

──その多面性のうえでポップネスが輝いているからこそ、Conton Candyというバンドにいろんなところからオファーがくるんだろうなと思います。これだけ大きなアニメ作品に選ばれ続けるのって、本当にすごいことで。それは間違いなくConton Candyが持っているものが評価されている証だと言えると思うんですけど、この1年を通して、どういうところが自分たちの強みなんだと自覚しました?

紬衣 自分の声が、いろんな人にいいって言ってもらえているなっていうことに気づかされた1年間だった気はしますね。

──間違いない。

紬衣 ないものねだりじゃないですけど、「もうちょっとハスキーだったらな」「もうちょっとかっこいい声だったらな」みたいに思うこともあったりするんですけど、自分の声というものをたくさん褒めていただいたし、それが強みなのかなって思わせてもらえた1年だった気がします。

彩楓 今回の曲は、ドキッとするところが多くて。ブレスひとつ取っても、表現力がすごいなあって思います。

紬衣 ありがとうございます!(笑) 今までコーラスは全部双子に任せちゃっていたんですけど、今回は私も結構録っていて、そういう意味では、メインとコーラスの自分の声の使い分けも意識しましたね。

──楓華さん、彩楓さんとしては、どの辺がConton Candyが今評価されているポイントだと思っていますか?

楓華 歌詞。よくエゴサするんですけど、『青ブタ』の“スノウドロップ”とか、「この曲を書いた人はすべてを理解しているのか?」みたいなコメントがあって、そう思ってもらえているんだなと思って。自分も歌詞が好きだからライブをやりながら歌っているんですけど、グッとくるし、お客さんもグッときていて、それがすごくいいんだなって思いました。


彩楓 最近ライブ写真を見ると、それぞれが楽器を弾いているし叩いているんですけど、3人がマイクに向かって吠えている瞬間が多くて。3人がちゃんと演奏したうえで、ちゃんと歌っている。3人の全部でお客さんに届けているところが強みなのかなって思います。

異国の場所でも自分たちの音楽が通用している現状を、目の前で突きつけられた感じがすっごい感動につながって。台湾ライブが終わったあと、みんなで泣いてました(紬衣)

──“スノウドロップ”は、海外のリスナーにも届いた曲になったんじゃないですか?

紬衣 届きましたね。Conton Candyの人生の中で、去年の台湾のライブはハイライトです。

楓華 ね、そうね。バンドで台湾に行くという理由で初めてパスポートを取って、行ったら台湾をめっちゃ好きになっちゃって、「バンドをやっててよかった」って思いました。

──ハイライトとまで言うのは、どういう理由からですか?

楓華 すごかったよね。めっちゃ盛り上がってくれました。

紬衣 歌ってくれたり、私たちがちょっと台湾の言葉を話すだけですごいレスをくれたり。「海を越えて、こんなところにまで届いているんだ」っていう喜びがありました。異国の場所でも自分たちの音楽が通用している現状に、今までは気づいてなかったけど、目の前で突きつけられた感じがすっごい感動につながって。ライブが終わったあと、みんなで泣いてました。

楓華 彩楓は最後の曲の途中からずっと泣いてたよね。

彩楓 最後に“ライブハウス!”でふたりがお立ち台に上った瞬間、「やばい」ってなって(笑)。海外でライブをするのは初めてだけど曲はしっかり届いていたんだなっていう嬉しさと、“ライブハウス!”を初披露したのが去年のZepp Shinjukuで、そのときはしんどくて、「いろんなしんどいことを乗り越えてきた曲だな」っていう思い出がばーって蘇ってきて……めっちゃ号泣してました。


紬衣 いろんな国に行きたいなって思うきっかけにもなりました。そう思わせてくれる1日でしたね。

──それだけメモリアルなライブだったんですね。自信にもなったし、バンドやっていて間違いじゃなかったなと思える日になったんだろうし。

紬衣 そう。またこういう、すっごく心に刻まれる思い出が今後も出てくるんだとしたら、辞める理由にならないなって思います。

楓華 いい言葉!

──5月31日から始まる「Conton Candy ONEMAN TOUR 2026 “すっぴん”」は、どんなツアーにしたいですか?

紬衣 成長したConton Candyの姿が目撃できる8本になると思います。最近自分の中で意識しているのが、頭からお尻までで1本のドラマを作るようなライブをすること。SUPER BEAVERさんのライブを観て、だんだん手を取ってくれて引っ張ってくれる感じって、生のライブでしか得られない感情だなと思って、そういうものを自分たちのライブでも作っていけたらいいなって思っていますね。みんなを引っ張っていけるような、そんなツアーにしたいです。

──“傷”が、“爪”みたいにセトリに入ってきたときにどうなるのかも楽しみです。“傷”、めっちゃいい曲。これに共感する人、多いと思う。

紬衣 嬉しいです。30分本気でライブに向き合ってつける傷と、おまえからつけられる傷は違うよっていう。ウザい男がいたんですよ。

──(笑)。ウザい男がいた、ということもすっぴんのまま載せていいんですか?

紬衣 もちろん。さらけ出してそのままの自分の姿で書いているので、とってもすっぴんらしい曲かも。しかも、クリックも使わずにフリーテンポでよーいどんで録ったから、アルバムの中ではいちばんライブに近い感じの音源になっていて、これがどうライブで化けるのかもぜひ観に来てほしいです。

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