9月に発売された最新アルバム『HYPER,HYP8R,HYPER』のリリースツアー「8otto Tour 2008」。29日の沖縄でのエクストラ・ショウが残ってはいるが、実質的には今夜が最後のライブとなり、それだけに8ottoのメンバー4人の気迫は凄まじかった。最初に鳴らされた一音だけで背筋がゾクッとするほどだった。
1曲目から3曲目は“MACHINEGUN BEAT”“DESTINATION”“Bomb”と3rdアルバムからの曲が続いたが、オーディエンスの反応も最初からかなりアツい。特に“Bomb”では歓声が一弾と大きくなり、ボーカル/ドラムのマエノソノは曲の最後に立ち上がってドラムを叩くほど、まだライブは始まったばかりなのにかなりテンション高い!
MCでも「ありがとう。今日はその一言につきます」と言ったり、「全国を廻ったツアーのエネルギーが今日ここに集まっていると思う」と言ったり、ツアーラストだからこそ聞ける言葉をひとつひとつ大事に話していた。きっと各地でのライブの反響や手応えを4人が吸収し、今夜のリキッドルームのステージに立ったのだろう。
ただ、中盤でもストイックながらもソリッドな演奏は変わらず、「今日はみんなで素晴らしいライブにしましょう。そんなお前らをぶった切ってやる!!!」とマエノソノが叫んで始まった“KATANA”のグルーヴも最高! 次の“NEW2”が終わった後にベースのTORAが告白したところ、マエノソノが叫んだ瞬間、実はメガネのバンドが取れそうになってあたふたして大変だったそう。確かにドラムが置かれた台に左足をかけながらも腰をかなり低くして弾いていたり、ギターのリョウとセイエイもここぞというときに二人一緒に台に飛び乗りギターを掻き鳴らしたり、パフォーマンス的にもかなり良い動き。
そしてここでスペシャル・ゲストが登場! シングル『BOMB』のなかの2曲にゲスト・コーラスをやっていたKATがステージに。「まだコーラスが入っていた昔の曲を一緒に何曲かやります」とマエノソノのMCの後に、“BONZO”“N.Y.P.”“RIWO”を華やかに披露。KAT、めちゃくちゃ綺麗でした!!
そして後半は“REAL COKE’S FRIEND”から7曲がノンストップで続き、最後の“Voo Doo バウアー”では「We Got Viberation!!」のマエノソノの叫びでフロアではダイブが起こるわ、マエノソノがドラムを離れて歌ってからフロアに身を投げ出すわで、沸点に達するほどの盛り上がりに。アンコールは1曲プラス「ありがとうって言い切れないほど短いけど」と言って始めたS.O.B顔負けの瞬即の曲で終わった。ステージを去るとき、「おれたちは、今、ロックを作っているんだ!!!!!!!!!!!!!」と叫んだマエノソノ。その気迫と気負いが最初から最後まで十分に伝わってきた素晴らしいライブだった。(石井彩子)