coldrain@Zepp Tokyo

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世界同時リリースの『VENA』を引っさげ、1月9日よりスタートしたcoldrainの「VENA JAPAN TOUR 2016」。昨年9月末から12月までの約3ヶ月間、ヨーロッパ~アメリカをサーキットし60本以上のライヴをやり切った彼らにとって、本ツアーはいわば“凱旋ワンマン”。その3本目、15日のZepp Tokyoは、ラウドロックの世界基準へと進化し続ける今のcoldrainの姿を目撃すべく集まったファンの期待と興奮で、開演前から異様な熱気に包まれていた。

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暗転した場内にSEが流れると、早くもフロアから激しいハンドクラップが沸き起こる。Y.K.C(G)、Sugi(G)、RxYxO(B)、Katsuma(Dr)、Masato(Vo)が、歓声に迎えられて登場し、1曲目からド迫力の爆音が会場に鳴り響いた。海外公演の積み重ねでさらに鉄壁となったアンサンブルと、スクリームとクリーンボイスを巧みに織りなすMasatoの無尽蔵の声量。ビルドアップされ牙を研ぎすましたcoldrainの最新型が姿を現わしていく。

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この日は『VENA』の楽曲を柱にしながら、過去作からも万遍なく曲をセレクトし、代表曲と最新曲の両方を通してバンドの歴史と進化を体感できる構成になっていた。新作の“Wrong”ではcoldrainの王道ラウドロックを響かせたかと思えば、“Divine”“Gone”“Words Of The Youth”などのニューメタルテイストの楽曲はではバンドの新局面を感じさせる。“Inside Of Me”や“The War Is On”では、圧倒的迫力の音塊のなかに潜むメロウでドラマッチックな側面を際立たせてみせる。凶暴さと繊細さが同居するcoldrainの魅力が、改めて鮮明に伝わってきた。

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途中のMCで、Masatoは「日本で身につけたものを、世界を相手にぶつけてきたよ。『日本のバンドってヤベェな』って言われたから、言ってやったんだ。ヤベェのはバンドじゃなく、日本にいるやつらの方だって」とファンを煽り「今日は後ろの方まで、めちゃめちゃ(人が)詰まってる。新曲をみんなが歌ってる姿って初めてです。嬉しいです」と語りかけた後、海外で「俺らのこと、ひとりも知らない土地でもライヴしたけど、その場にいる人が、スゲェって思ってくれることが一番大事だって気付きました。みんなで音を共有してることがどんなにすごいか。だからこれからもライヴをやり続けます」と、いっそう逞しくなった自信をみなぎらせ、フロアから歓声と拍手が巻き起こる。

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切ないバラード“Confession”をしっとり聞かせたかと思えば、別のシーンでは“Die Tomorrow”“Never Look Away”では、フロアをジャンプとシンガロングの渦へ叩き込んでいく。嵐のようなリズムに、ハンドクラップ、シャウト、ヘドバンと、あらゆる身体アクションで呼応するオーディエンスたち。フロア中央付近からステージに向かって途切れることなく、ひっきりなしに打ち寄せるクラウドサーフの波はまさに壮観で、coldrainの音楽に注がれたファンの汗、歓声、激情とその熱量は、感動的だった。終盤、Masatoは「これからcoldrainのライヴは、撮影OKにします。撮った映像をどんどんSNSに上げてくれ。世界のやつらに日本のヤバさを見せてやりたいんだ」と、スマホ使用解禁を宣言。本ツアー後、HEY-SMITH / SiMらとの対バンツアーを経て、再びUSツアーへ旅立つ彼ら。ライヴ映像とともに、coldrainの音楽は世界規模で広がっていく。これから、ますますすごいことになりそうだ。(岸田智)

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