4年目を迎えた「TOKYO METROPOLITAN ROCK FESTIVAL」(以下METROCK)。2016年から大阪との2週連続開催となった本フェスは、都市型野外フェスティバルとしてロックカルチャーの魅力を伝えるもの。その趣旨に賛同し、今年も東京新木場若洲公園に豪華アクトが集結した! 総勢17組による初日=5月21日の模様を駆け足でレポートします!
使用電力の一部をグリーン電力でまかなうMETROCK。ステージ越しに風力発電用風車を臨む最大キャパのWINDMILL FIELDに、最初に姿を見せたのはオープニングアクトの地獄図(ヘルズ)だ(映画『TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ』から長瀬智也、神木隆之介、桐谷健太、清野菜名による特別バンド)。続いてトップバッターを飾ったKEYTALKは、リリースしたばかりの“MATSURI BAYASHI”などで初っ端からお客さんのテンションをブチ上げ! 会場中央のNEWBEAT SQUAREでは、バンドにとって2回目のライブとなるlovefilmの出番がスタート。the telephonesの石毛輝(Vo・G・Programming)、岡本伸明(B・Syn)を中心に結成された彼らは全員が白シャツに白い楽器でステージへ。北山詩織(Vo・G・Syn)のパワーコードと石毛の奇妙なリフが効いたギターロックに、フロアから自然と手拍子が鳴る。演奏中、ノブと石毛が肩を組んだ瞬間にはグッと来てしまった。
木々に囲まれたSEASIDE PARKでSHISHAMOが甘酸っぱいロックの香りを届ける頃、WINDMILL FIELDにMETROCK皆勤賞のKANA-BOONが登場! 吸い込まれそうな青空のもと、“なんでもねだり”、“机上、綴る、思想”、“革命”、“ランアンドラン”、“anger in the mind”、“フルドライブ”、“ダイバー”、“シルエット”を気持ちよさそうに歌う。現在最新アルバム『Origin』を引っさげたツアー中だけに、同作収録曲を中心としたセットで盛り上げた。同ステージにはフェス巧者が並び、THE BAWDIESは最新シングル“SUNSHINE”や“ROCK ME BABY”などで、ハイドパークへトリップしたかのような古き良き英国の風を吹かせる。特にROY(Vo・B)のシャウトや長髪に髭をたくわえたJIM(G)の弾き姿がめちゃくちゃセクシーだ。世界を股にかける東京スカパラダイスオーケストラは、裏打ちのスカビートを全力で演奏。言葉はなくとも老若男女国籍問わず、みんなが思い思いに音を楽しんでいる姿はフェスの理想形のひとつだろう。
NEW BEAT SQUAREではシュールな「ネガティヴ」コール&レスポンスを繰り広げたウソツキ、夏を先取る“サマータイムラブ”などを披露したShiggy Jr.に続き、GLIM SPANKYが力強いブルース・ロックを熱演! “ワイルド・サイドを行け”、“褒めろよ”、“NEXT ONE”で一気にヒートアップさせると、“話をしよう”で気持ち良いスライドギターを鳴らす。《切り開いて変えてやる あとに続けよ》と宣誓する“時代のヒーロー”の後、ラストは“大人になったら”。傾き始めた陽射しにぴったりの青春バラードをじっくりと聴かせた。同ステージのトリは、フェスで夜に出演するのは初めてだという夜の本気ダンス。超満員の観客は“Crazy Dancer”で《Wow!》と叫び、“fuckin' so tired”のコール&レスポンスも完璧! “Feel so good”の次に披露された“escape with you”では手を左右に振ったり飛び跳ねたり、とにかく全身で楽しんでいた。