プライマルらしさとは何だろう。それは煎じ詰めて言うと「ロックンロール」ということになる。この日のライブでも、ロックンロールの妖しさ、危うさ、際どさ、いい加減さ、スリル、色気、エネルギー、飛び跳ねる高揚感、深海の魚のようにうねるダウナーな酩酊感、チープでキッチュなフェイク感、といったものが渾然一体となって迫ってくる。そいつがたまらなくかっこいい。一時かなりソリッドに、タイトになっていたバンド・サウンドはこの日は適度にルーズに、荒々しくなっていて、ボビー・ギレスピーのヘロヘロでヨレヨレのヴォーカルと見事に調和する。張り詰めた緊張感というより、この微妙なテンションの緩さがプライマルのロックンロールであり、だからこそ彼らは愛される。
流れるように進行した全15曲。アンコールは1曲だけとあっさりしたものだったが、堪能した。この日会場を埋め尽くした超満員の客は、ほとんどが満足して帰路についたはずだ。お金をいただいた以上のものを必ず返す。その姿勢が、26年前ともっとも変わった部分だろう。それを確認できた夜。長生きしていれば、こういういいこともあります。(小野島大)
〈SETLIST〉
01. Movin' On Up
02. Where the Light Gets In
03. Jailbird
04. Accelerator
05. (Feeling Like a) Demon Again
06. Shoot Speed/Kill Light
07. (I'm Gonna) Cry Myself Blind
08. Higher Than the Sun
09. Trippin’ on Your Love
10. 100% or Nothing
11. Swastika Eyes
12. Loaded
13. Country Girl
14. Rocks
En1. Come Together