ガンズ・アンド・ローゼズ @ 幕張メッセ

ガンズ・アンド・ローゼズ無事来日、そして無事初日公演終了!そう、4月の来日延期の報以降、ガンズの日本上陸とアクセルの来日後の動向が逐次ニュースになってしまうほど、直前まで「本当に来るのか?」と不安が付きまとっていたのが、今回のガンズ来日のリアルである。だから開演時間40分押しでアクセルがステージに登場した瞬間、オーディエンスからは「本当にアクセルがいる!」ことに対する驚き混じりのどよめきが、大歓声と共に立ち上っていた(ちなみに会場で出会ったレコード会社の担当氏は、「40分押しで済んでくれて本当に良かった……」と安堵の溜息を付いていた)。

出す出すとアクセルが言い続けて早ウン年、一向に出る気配の無い幻の新作『チャイニーズ・デモクラシー』の名前を冠した今回のジャパン・ツアーだが、蓋を開けてみればオープニングの“ウェルカム・トゥ・ザ・ジャングル”を皮切りに、惜しげもなく大ヒット・ナンバー連発のグレイテスト・ヒッツ・ツアーなのは一目瞭然だった。ド派手なパイロが炸裂する中、“リヴ&レット・ダイ“、“スウィート・チャイルド・オブ・マイン”、“ノッキン・オン・ヘヴンズ・ドア”、“ユー・クッド・ビー・マイン”と、立て続けに往年のアンセムが繰り出される。

“リヴ&レット・ダイ”でサングラスを外したアクセルは、通訳交えてのMCで「一歩ずつ後ろに下がってくれ、ひとりもケガ人を出さずに、最高のショウにしたいんだ」とオーディエンスに語りかけるなど、終始ご機嫌な様子で、“ノッキン〜”でメッセを揺るがすほどの大コール&レスポンスが巻き起こった時には感極まったのか、十八番の高音怪鳥ヴォーカルも絶好調。“ノーヴェンバー・レイン”でのピアノ弾き語りも感動的な瞬間だった。

しかし、アクセルが2〜3曲歌う毎にギター・インストやピアノ・インストが差し込まれることでテンションが下がり、「これってアクセルの休憩時間?」と思ってしまったのも事実。2002年のサマーソニックでのステージに比べるとアクセルを支えるバンドの体力、プレイヤビリティは格段に進化を遂げているのを確認できただけに、そこは少し残念だった。アクセル、今度こそ、今度会う時こそ「次」のガンズを見せてくれ!(粉川しの)
公式SNSアカウントをフォローする

人気記事

最新ブログ

フォローする
音楽WEBメディア rockin’on.com
邦楽誌 ROCKIN’ON JAPAN
洋楽誌 rockin’on