東京スカパラダイスオーケストラ@渋谷C.C.Lemonホール

東京スカパラダイスオーケストラ@渋谷C.C.Lemonホール
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東京スカパラダイスオーケストラ@渋谷C.C.Lemonホール - ※写真はすべて11月1日のライブのものです※写真はすべて11月1日のライブのものです
「『“WORLD SKA SYMPHONY”TOUR』へようこそ! 俺たちも思いっきり世界を作っていくんで、その中で思いっきり楽しんでくれよ! 闘うように暴れてくれよ!」という谷中敦(バリトンSax)のMCに、満席のC.C.Lemonホールから空も裂けよとばかりの怒濤の大歓声が沸き起こる! 昨日(11月1日)の同会場=C.C.Lemonホール公演でスタートし、途中で年末フェス『COUNTDOWN JAPAN 10/11』@幕張メッセを経由しつつ来年1月末までがっつり全国をサーキットする、東京スカパラダイスオーケストラの計32本に及ぶホール・ツアー『“WORLD SKA SYMPHONY”TOUR』の2日目。幕が閉じたままのステージにGAMO(テナーSax)が登場してコミカルな指揮者よろしくオーディエンスを煽り倒し、開演前から沸騰状態! そして、幕がゆっくり開き……真紅のセットの中に立ちはだかる、黒スーツの男たちの堂々の迫力! 1曲もやらないうちからピークに達した観客の熱狂的エモーションと、9つの音を全身で謳歌しまくるメンバーのあふれっ放しの高揚感は、曲のテイストによって形を変えながらも、アンコールの最後の一瞬まで途切れることはなかった。最高だ。

なにぶんツアーは昨日キック・オフしたばかりなので、セットリストおよび個々の曲目掲載は割愛するが、3月に発表したアルバム『WORLD SKA SYMPHONY』収録曲を軸にしつつ、そこに先月末に発売されたばかりのミニアルバム『Goldfingers』の楽曲をどっさり盛り込み、さらにここ最近のスカパラ・ライブ・アンセムも過積載気味に乗っけたアンコール含めて2時間強のアクトが一瞬で過ぎ去っていくような、激濃の内容。もちろん『Goldfingers』の、菊地成孔のサックス・プレイをフィーチャーしたあの曲や、上原ひろみのピアノを導入したあの曲も、さらには中田ヤスタカがリミックスしたあの曲も(なんとリミックス・バージョンのほうで!)、スカパラ9戦士バージョンでパワフルに披露していく。

何より、スカやロックンロールのみならずジャズやディスコや70年代レアグルーブまで繰り出す彼らの自由自在なフォーメーションと、1音1音からナパーム級の歓喜が弾ける圧倒的なエネルギー! 時にスカ重戦車のような迫力で、時にコミカルなほどに茶目っ気たっぷりに、そのアンサンブルを楽しむ9人。ミニキーボード抱えてステージ前列に飛び出し超絶オルガン・ソロをキメる沖祐一(Key)も、侠気あふれる加藤隆志(G)&谷中の激烈ソロ合戦も、トランペットをメロディオンに持ち替えて“メリーさんのひつじ”から『火曜サスペンス劇場』のアイキャッチまで披露するNARGO(Tp)も、あの独特のフォームで軽やかに爆裂ドラミングを見せつけながらカラフルな歌を披露する欣ちゃんこと茂木欣一(Dr)も、ステージ上の誰もが点獲り屋状態。闘うようにシリアスに突き詰められた9つの高度なプレイアビリティが、誰もが笑い出さずにいられないくらいの祝祭感をもって鳴り響いていくのである。特に今回、幅広い音楽性を表現する上で、沖の鍵盤のウエイトが従来より高くなった印象はあるが、それでもキーボードが突出した印象は皆無。1人が前線へ飛び出せば、他のメンバーがフォローしつつさらに前進し、そこへまた他のメンバーが……と、サッカーというよりはオール・ブラックスのラグビーのような鉄壁のチームワークでもって、会場の2000人のハートに楽曲を叩きつけていく。

「サンキューサンキューサンキューサンキューサンキュー! 今夜めちゃめちゃ愉しいね! アルバム・タイトルに『シンフォニー』ってつけといてよかったよ! これぞ『スカ・シンフォニー』だね!」と、欣ちゃんの語り口は喜びのあまり戦場カメラマン=渡部陽一寸前の妙なテンションになっていたし、アンコールのメンバー紹介MCの際には加藤「最終日かと思った!」、沖「最高の褒め言葉です。あんたらアホや!」と口々に言いながら最高の笑顔を見せていた。川上つよしが「今年は春のツアーがなくて暇だったので、自分のアルバム(川上つよしと彼のムードメイカーズ『moodsteady』)作っちゃいました!」と語って笑いを誘っていたが、ツアーを待ちきれなかったのは、僕らオーディエンスよりも、誰よりもステージ上の9人だった……ということが、もはや世界レベルで鍛え上がったタフでプレシャスなサウンドから熱風のようにあふれ出していた。

21年目に入ってまたどんどん進化してる気がする、と最後にGAMOが語っていたのが印象的だった。フェス含め、ここからツアー30本を回って、この歓喜はいったいどこまででっかくなってしまうんだろう?という震えるような期待感を、この場にいた誰もが抱いたに違いない。そんなアクトだった。次は7日:山梨・韮崎市文化ホール公演!(高橋智樹)
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