その内容を大まかに箇条書きにすると……。
・ 「今日はこの人(理樹)、関西弁でMCするそうです」という戸高の振りを受けて、理樹が宇野の発言に「オモロないねん!」と突っ込む。
・ 理樹が現在いたくハマっているゲームのモンスターハンターに対する思いを、「僕が求めてきたロマン、友情、努力のすべてがモンハンにあったんですよ」と熱っぽく語りだす。
・ 理樹が宇野に「MCハマーダンス得意でしょ?」とけしかけて踊らせる。しまいには理樹も一緒になって踊りだす。
……といった感じでした。
そのシュールなやり取りにフロアから苦笑いが起こり続けたのは言わずもがな。しかしこれも、アートのライブに欠かせないバンドとオーディエンスの濃密なコミュニケーションのひとつである。「ここから静かめの曲が続きます」として“Lily”“Loved”などのスロウ・ナンバーをじっくりプレイした後は、“MISS WORLD”“あと10秒で”など必殺のアンセムを畳み掛けて怒涛のクライマックスへ! ここまで来るとライブ序盤は前方でしか上がらなかった拳がフロア全体を席巻し、一気に熱気を高めていく。その熱狂は本編ラスト“FADE TO BLACK”を終えても収まることなく、アンコールでさらに高みへ。“I hate myself”“BOY MEETS GIRL”“ロリータ キルズ ミー”の3連打で臨界点へ上り詰めると、“車輪の下”で大爆発! フィードバックノイズを響かせ、なんと理樹がフロアにダイブ! 悲鳴のような歓声に包まれるフロア!!……と、この日一番の祝祭空間を描き出して2時間半弱に及んだライブは大団円を迎えた。さらに続いたダブル・アンコール。全てを出し切ったような表情でステージに戻ってきた理樹は、曲に入る前にこう語った。「今夜も家に帰って『世の中クソだ!』と言いながらビールを飲んで寝るんだろうなあ。そして、これからもそう言いながら生きていくんだろうなあ。でも、世の中そういうものだと思うし、僕はそういう目線で生きていきたいと思います」。その静かなる決意表明を受け継ぐかのように、大ラスで鳴らされたのは“しとやかな獣”。そのしなやかで美しいサウンドスケープに、テコでも折れない彼らのぶっとい意志が透けて見えた、感動的なクライマックスだった。(齋藤美穂)セットリスト
1. Anesthesia
2. 水の中のナイフ
3. スカーレット
4. SIVA
5. NEGATIVE
6. ガラスの墓標
7. アイリス
8. DIVA
9. サッドマシーン
10. BLACK SUNSHINE
11. 影
12. イディオット
13. FLOWERS
14. フラジャイル
15. Butterfly Kiss
16. Lily
17. 僕が君だったら
18. LOST AGAIN
19. into the void
20. Loved
21. ecole
22. MISS WORLD
23. あと10秒で
24. OUTSIDER
25. UNDER MY SKIN
26. FADE TO BLACK
アンコール1
27. I hate myself
28. BOY MEETS GIRL
29. ロリータ キルズ ミー
30. 車輪の下
アンコール2
31. フィオナアップルガール
32. しとやかな獣