a flood of circle @ 赤坂BLITZ  ゲスト:THE BACK HORN

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a flood of circle主催の対バンツアー「A flood of circle presents VS tour “(LOVE IS LIKE A) SUMMERTIME BLUES The Circuit”」。今年2月から4月にかけて行われたワンマン・ツアーに続く、4thアルバム『LOVE IS LIKE A ROCK’N’ROLL』を引っ提げた2度目のツアーである。THE BACK HORNを迎えたファイナルの赤坂BLITZ公演は、まさに両バンドの燃え盛るグルーヴがガチンコでぶつかり合った壮絶な一夜。と同時に、AFOCのロックンロールを貫く「転がり続ける意志」が、ワンマン・ツアー以上に力強く提示された、感動的な一夜だった。

a flood of circle @ 赤坂BLITZ  ゲスト:THE BACK HORN
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開演時刻を少し過ぎた19時05分、大歓声に迎えられて登場したTHE BACK HORN。山田の「こんばんは、THE BACK HORNです」の挨拶を合図に“世界を撃て”の性急なギター・リフが放たれると、フロアのあちこちから力強い拳が振り上げられる。そのまま“ブラックホールバースデイ”へ流れれば、けたたましいオイ・コールに包まれる場内。激しく身体を動かしながら歌と音を届けていく山田/栄純/岡峰の勇猛果敢なパフォーマンスが、オーディエンスの心をさらに熱く燃え上がらせていく。続く“シリウス”では、艶やか且つ不穏な空気に満ちた三拍子のアンサンブルでフロアを大きく揺さぶっていく彼ら。冒頭から灼熱のグルーヴをアグレッシヴに叩きつけ、場内をあっという間に火の海へと変えていくドラマティックな展開は、この日も健在である。

「2バンドで赤坂BLITZを燃え上がらせて帰りたいと思います!」という松田のMCの後は、“雨”“美しい名前”をしっとりと奏でてクールダウン。そして、6月6日にリリースされたばかりの9thアルバム『リヴスコール』から“ラピスラズリ”が披露されたのだが、これがとても良かった。冒頭から青白いギター・サウンドが全速力で駆け巡り、BLITZを宇宙の彼方へ連れ去ってしまったこの曲。バックホーンならではの「全力で命を燃やして生きる意志」が焦燥感たっぷりに歌われていて、赤黒いグルーヴがトグロを巻く従来の曲とはまた違った切迫感を持っている。さらに“刃”“コバルトブルー”の連打を経て、ラストを飾ったのは、これまた最新アルバムの楽曲“世界中に花束を”。ミドル・テンポのアンサンブルをゆったりと響かせて、光の世界へと通じる扉を力強くこじ開けたところで、50分のステージは幕を閉じた。

a flood of circle @ 赤坂BLITZ  ゲスト:THE BACK HORN
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そして20時15分、本日のメイン・アクト=a flood of circleの登場! 佐々木の「おはようございます、a flood of circleです」という恒例の第一声から“Blood Red Shoes”で幕を開けたアクトは、初っ端から手加減なしの全力疾走。そのまま“The Beautiful
Monkeys”“泥水のメロディー”と間髪入れずに畳み掛け、フロアをダイブ/オイ・コール/ハンドクラップがノンストップで沸き起こる狂騒空間に変えていく。 “見るまえに跳べ”“賭け(Bet! Bet!
Bet!)”の2連打でオーディエンスの腰を無尽蔵に揺さぶった後は、ギターを置いてハンドマイクを手にした佐々木の鬼気迫るパフォーマンスが炸裂。“Sweet Battle Field”では曲の随所で雄叫びを上げ、“胸一杯の愛を”ではフロアにダイブし……と凄まじい勢いで衝動を剥き出しにしながら、場内のヴォルテージを天井知らずに引き上げていくのだった。

中盤は、4つの音が美しく絡み合うアンサンブルによって奥深いエモーションが生み出されていく展開に。「俺たちロックンロールバンドなので、何があっても転がり続けるということを肝に銘じています」というMCからストレートなロックンロールが疾走した“Boy”、色鮮やかなグルーヴが咲き誇る中でメンバー紹介が行われた“プシケ”、ゆらゆらと浮遊するサウンドが場内を優しく包み込んだ“Yu-Rei Song”と、バリエーション豊かな楽曲でオーディエンスの拍手喝采を誘っていく。そしてライブはいよいよクライマックスへ。「今日のために一番新しいブルースを書いてきたぜ!」という紹介から噎せ返るようなブルースの音色がジトッと暑い夏の情景を描いた新曲“Smmertime Blues Ⅱ”、力強くドライブするサウンドがフロアの激震を誘った“Human Liciense”、そして溢れ出すエモーションを哀愁あふれるギターの音色と正面突破のグルーヴの上でダイナミックに解き放たれた“シーガル”と、1曲ごとにカタルシスへ上り詰めていく展開でフロアを再び沸騰させて、1時間強のアクトは大団円を迎えた。

a flood of circle @ 赤坂BLITZ  ゲスト:THE BACK HORN
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アンコールでは、3rdアルバム『ZOOMANITY』ツアーのファイナルをここ赤坂BLITZで飾った思い出を振り返り、「こういう大事な場所に大事なメンバーたちと帰って来られて最高に幸せです」と告げる佐々木。さらに2009年にギターの岡庭が突如失踪した際、2ndアルバム『PARADOX PARADE』のレコーディングでバックホーンの栄純にサポートをしてもらった思い出を続けて語り出す。そして「その曲をやりたいと思います」という言葉から、栄純がオン・ステージ! AFOCの4人に栄純を加えた5人で“噂の火”を披露する。さらに再び4人に戻って“I LOVE YOU”のカラフルなサウンドでアッパーに弾け、“King Cobra Twist ~session #06”の襲いかかるような音塊でフロア中のオーディエンスの腰をひとり残らずくねらせて完全燃焼!

これで今日の公演はすべて終了かと思いきや、佐々木ひとりが再びステージに登場。「言いたいことはまだまだあって、日々歌詞を作り続けているんだけど。まだ曲ができてないので、人の曲のメロディーを借りて最後に歌います」として、往年のブルースの名曲にオリジナルの詞をつけた新曲“Blues manを弾き語りで披露する。「戦争」「暴力」「愛」「平和」といったキーワードを散りばめながら、2012年にブルースを歌う意味をまっすぐと綴った渾身のメッセージ。そこには、メンバー脱退などさまざまな苦境に見舞われながらも止まることなくロックンロールを転がしてきた彼らの意志が、力強く証明されていた。(齋藤美穂)

セットリスト
THE BACK HORN
1.世界を撃て
2.ブラックホールバースデイ
3.シリウス
4.雨
5.美しい名前
6.ラピスラズリ
7.刃
8.コバルトブルー
9.世界中に花束を

a flood of circle
1.Blood Red Shoes
2.The Beautiful Monleys
3.泥水のメロディー
4.見るまえに跳べ
5.賭け(Bet! Bet! Bet!)
6.Sweet Home Battle Field
7.胸一杯の愛を
8.Boy
9.プシケ
10. Yu-Rei Song
11. Summertime Blues Ⅱ
12. Human License
13. シーガル
アンコール1
14. 噂の火
15. I LOVE YOU
16. King Cobra Twist ~session #06
アンコール2
17. Blues man
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