「2バンドで赤坂BLITZを燃え上がらせて帰りたいと思います!」という松田のMCの後は、“雨”“美しい名前”をしっとりと奏でてクールダウン。そして、6月6日にリリースされたばかりの9thアルバム『リヴスコール』から“ラピスラズリ”が披露されたのだが、これがとても良かった。冒頭から青白いギター・サウンドが全速力で駆け巡り、BLITZを宇宙の彼方へ連れ去ってしまったこの曲。バックホーンならではの「全力で命を燃やして生きる意志」が焦燥感たっぷりに歌われていて、赤黒いグルーヴがトグロを巻く従来の曲とはまた違った切迫感を持っている。さらに“刃”“コバルトブルー”の連打を経て、ラストを飾ったのは、これまた最新アルバムの楽曲“世界中に花束を”。ミドル・テンポのアンサンブルをゆったりと響かせて、光の世界へと通じる扉を力強くこじ開けたところで、50分のステージは幕を閉じた。
Monkeys”“泥水のメロディー”と間髪入れずに畳み掛け、フロアをダイブ/オイ・コール/ハンドクラップがノンストップで沸き起こる狂騒空間に変えていく。 “見るまえに跳べ”“賭け(Bet! Bet!
Bet!)”の2連打でオーディエンスの腰を無尽蔵に揺さぶった後は、ギターを置いてハンドマイクを手にした佐々木の鬼気迫るパフォーマンスが炸裂。“Sweet Battle Field”では曲の随所で雄叫びを上げ、“胸一杯の愛を”ではフロアにダイブし……と凄まじい勢いで衝動を剥き出しにしながら、場内のヴォルテージを天井知らずに引き上げていくのだった。
中盤は、4つの音が美しく絡み合うアンサンブルによって奥深いエモーションが生み出されていく展開に。「俺たちロックンロールバンドなので、何があっても転がり続けるということを肝に銘じています」というMCからストレートなロックンロールが疾走した“Boy”、色鮮やかなグルーヴが咲き誇る中でメンバー紹介が行われた“プシケ”、ゆらゆらと浮遊するサウンドが場内を優しく包み込んだ“Yu-Rei Song”と、バリエーション豊かな楽曲でオーディエンスの拍手喝采を誘っていく。そしてライブはいよいよクライマックスへ。「今日のために一番新しいブルースを書いてきたぜ!」という紹介から噎せ返るようなブルースの音色がジトッと暑い夏の情景を描いた新曲“Smmertime Blues Ⅱ”、力強くドライブするサウンドがフロアの激震を誘った“Human Liciense”、そして溢れ出すエモーションを哀愁あふれるギターの音色と正面突破のグルーヴの上でダイナミックに解き放たれた“シーガル”と、1曲ごとにカタルシスへ上り詰めていく展開でフロアを再び沸騰させて、1時間強のアクトは大団円を迎えた。
これで今日の公演はすべて終了かと思いきや、佐々木ひとりが再びステージに登場。「言いたいことはまだまだあって、日々歌詞を作り続けているんだけど。まだ曲ができてないので、人の曲のメロディーを借りて最後に歌います」として、往年のブルースの名曲にオリジナルの詞をつけた新曲“Blues manを弾き語りで披露する。「戦争」「暴力」「愛」「平和」といったキーワードを散りばめながら、2012年にブルースを歌う意味をまっすぐと綴った渾身のメッセージ。そこには、メンバー脱退などさまざまな苦境に見舞われながらも止まることなくロックンロールを転がしてきた彼らの意志が、力強く証明されていた。(齋藤美穂)
セットリスト
THE BACK HORN
1.世界を撃て
2.ブラックホールバースデイ
3.シリウス
4.雨
5.美しい名前
6.ラピスラズリ
7.刃
8.コバルトブルー
9.世界中に花束を
a flood of circle
1.Blood Red Shoes
2.The Beautiful Monleys
3.泥水のメロディー
4.見るまえに跳べ
5.賭け(Bet! Bet! Bet!)
6.Sweet Home Battle Field
7.胸一杯の愛を
8.Boy
9.プシケ
10. Yu-Rei Song
11. Summertime Blues Ⅱ
12. Human License
13. シーガル
アンコール1
14. 噂の火
15. I LOVE YOU
16. King Cobra Twist ~session #06
アンコール2
17. Blues man