行ったことある人?」と文脈をぶった切るように原もMC。「今回のツアーのために作った新しいシングルの曲、2曲ほどやります!」と荒井が続けて、最新シングル『TOKUMARU e.p.』から“クレメンタイン”と“プリテンダー”を連射。限定的なリリース形態にも関わらず、変態的なコード進行と転調をポップに響かせる前者、グルーブ感が爽快な後者ともに早速オーディエンスを沸かせ、メンバーの頭上から背後に配された鮮やかに発光するライティングも視覚的な昂揚感を煽ってCOASTをさらなる熱狂の高みへと導いた。
the band apart @ 新木場STUDIO COAST
2013.11.09 21:18
夕方になると気温がぐっと下がって、早くも冬の訪れを感じさせるような肌寒さだったけれど、ここ新木場STUDIO COASTに限っては、ライブのスタート直後から汗ばむような熱気に包まれていた。そう、the band apart通算6枚目のアルバム『街の14景』、その半年以上にもわたったリリースツアー(6th album “街の14景” release live SMOOTH LIKE BUTTER TOUR)が遂にファイナルを迎えたのだ。何しろ冒頭からドラマチックな展開で、『街の14景』のオープニングトラック“いつかの”がSEとして流され、それがエンディングに差し掛かるころにおもむろにメンバーが登場。そして、4人で呼吸を合わせて、寸鉄釘を刺すように“ノード”へ!
乗算的に熱量を増していくアンサンブルは実にスリリングかつ焦燥感に満ちたもので、フロアも諸手を挙げてヒートアップ。<さようなら お別れの歌>というメランコリックなブリッジから再びサビへと突き進むフェーズでは沸点越えの熱狂が立ち上がり、一転して清涼感溢れる“higher”、さらに『RECOGNIZE ep』を再現するように“amplified my sign”へとシームレスに繋ぎ、瞬く間に観る者を惹き込んでいった。直前に注入したレッドブルの効用もあって(?)、そのバンドサウンドは実に躍動的かつエネルギッシュだ。ひと息ついて「こんなにたくさん来てくれてありがとうございます。最後までよろしくお願いします!」と荒井が挨拶。そして「(新木場)駅前のカレーうどん、美味しいよね?
行ったことある人?」と文脈をぶった切るように原もMC。「今回のツアーのために作った新しいシングルの曲、2曲ほどやります!」と荒井が続けて、最新シングル『TOKUMARU e.p.』から“クレメンタイン”と“プリテンダー”を連射。限定的なリリース形態にも関わらず、変態的なコード進行と転調をポップに響かせる前者、グルーブ感が爽快な後者ともに早速オーディエンスを沸かせ、メンバーの頭上から背後に配された鮮やかに発光するライティングも視覚的な昂揚感を煽ってCOASTをさらなる熱狂の高みへと導いた。
「新しいシングルは主に会場限定で売ってて、さっきやった2曲ともう1曲入ってて。あとミュージックビデオも入ってて、そんだけ入ってまさかの1500円!(笑)」と荒井のセールストークも冴えわたり、原は原でまたカレーうどんの話を続けるなど(「カレー屋さんに行くときに『原さんですか?』って声をかけていただきまして。でも「原さんですか?」って、おかしくね? どう見たって原でしょ??」)、迫真のアクトとは激しい落差のMCもバンアパの欠かせない魅力。たびたびCOASTを爆笑で包み、後半戦に差し掛かるころには、メンバーが機材を持ち替えて「今年は結構アコースティックもやらせてもらって。俺たちアコースティックもできるんだ!ってところを見てもらっていい?」と荒井が告げ、腰を据えてアコースティック・セッションを披露。“Cosmic Shoes”、“forget me not pt2”、“Moonlight Stepper”をメドレー的に届けて、プレイヤーとしての成熟を感じさせるような高い技量とアレンジセンスを見せつけた。荒井が率先して弾き語りライブを続けてきたこともあって、こんなシックな展開も違和感なくオーディエンスに受け入れられるのだろう。ちなみに荒井は今年遂にソロアルバム『sparklers』の完成させた。
再びバンドサウンドで奏でた“夜の向こうへ”では、間奏直後に満天の夜空を思わせるいくつものライトがステージバックに瞬き、この日いちばんと言えるハイライトを刻んだ(めっちゃキレイだった!)。“夜の向こうへ”しかり、“AKIRAM”や“仇になっても”しかり、『街の14景』の複雑怪奇なアンサンブルも淀みない筆致で描かれ、アルバムが完全に血肉化されていたというべきか、ストイシズムよりも混じりっけない喜びのようなものが際立つ演奏にオーディエンスも跳びはねて応戦。終盤も“I love you Wasted junks & Greens”、"waiting”とフロアを温かなユニティ感で満たし、本編ラストはバンアパきってのダンス・ナンバー“Eric.W”で再び沸点へ(気合い入り過ぎた原のデス声コーラスには笑った)。
アンコールでは「本当にありがとう。今日は楽しかった!」(荒井)と今一度感謝を届け、トップギアで“アウトサイダー”、そして特別な場面でのみプレイされる特別なナンバー“When You Wish upon a Star”をきらびやかに届け(終盤にはギター川崎がダイヴ)、原による盛大な一本締めをもって『街の14景』ツアーは大団円となった。11月29日に決定した渋谷O-EASTでの追加公演は「今日とは違う感じでやりたいと思う」と荒井が語っていたので、こちらも期待大。(奥村明裕)
行ったことある人?」と文脈をぶった切るように原もMC。「今回のツアーのために作った新しいシングルの曲、2曲ほどやります!」と荒井が続けて、最新シングル『TOKUMARU e.p.』から“クレメンタイン”と“プリテンダー”を連射。限定的なリリース形態にも関わらず、変態的なコード進行と転調をポップに響かせる前者、グルーブ感が爽快な後者ともに早速オーディエンスを沸かせ、メンバーの頭上から背後に配された鮮やかに発光するライティングも視覚的な昂揚感を煽ってCOASTをさらなる熱狂の高みへと導いた。