先頃、アメリカのNBCテレビがザ・ビートルズを題材にしたテレビ・ドラマの製作を準備していると伝えられたが、番組で使うビートルズの楽曲についての使用許可は一切申請されていないことが明らかになっている。
番組は全8回のシリーズとして企画されていて、プロデュースには『チューダーズ 〈ヘンリー8世/背徳の王冠〉』を手がけたマイケル・ハーストがあたっているとも伝えられていた。しかし、レノン=マッカートニーによるビートルズの楽曲のほぼすべての著作権を管理しているソニー/ATV音楽出版代表のマーティ・バンディアは、この番組用に楽曲の使用許可はこれまでのところ一切出していないことを明らかにするとともに、さらに同様なテレビ・シリーズがほかにも企画されており、おそらくソニー・ピクチャーズ・テレビジョンが関わっているのではないかとビルボード誌に語っている。バンディアはさらに次のように語っている。
「半年くらい前にわたしたちはビートルズの足跡を追うテレビ番組についてソニー・ピクチャーズ・テレビジョンと話を進めていて、一時はバズ・ラーマン(監督、近作に『華麗なるギャッビー』など)の起用案も出ていたんです。でも、その次のステップとなる、ビートルズ側に企画を打診するというところまではいってないんです。だから、この案はまだ検討中の段階ですね」
さらにバンディアは次のように語っている。
「NBCは楽曲を使うことになしに番組を製作することはできないし、わたしたちもまた、ビートルズに打診することなしに番組を製作することなんてできないのです」
ビートルズのメンバーの物語の映像化作品ではこれまで2009年にアーロン・テイラー=ジョンソンがジョン・レノンを演じた『ノーウェア・ボーイ』などの作品が知られている。現在、ビートルズを見出したマネージャーのブライアン・エプスタインを題材にした映画『The Fifth Beatle』の製作も進行中だが、こちらの作品にはビートルズの楽曲使用許可も下りているという。
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