ザ・ビートルズがデビュー前にドイツのハンブルグで行っていたライヴのオリジナル・マスター音源がオークションに出品される予定で、10万ポンド(約1830万円)以上の値をつけるのではないかと見込まれている。
ビートルズは1960年から62年にかけてハンブルグで定期公演をこなす巡業を重ねていて、この時期の過酷な演奏スケジュールをこなしたことで演奏の力量を格段に上げたとされている。今回出品されるのは62年にビートルズが出演していたザ・スター・クラブでの音源で"ツイスト・アンド・シャウト"、"アイ・ソー・ハー・スタンディング・ゼア"などビートルズのレパートリー曲やチャック・ベリーの"ロール・オーヴァー・ベートーヴェン"やフィル・スペクター(テディ・ベアーズ)の"会ったとたんに一目惚れ"のカヴァーなど33曲のライヴ音源が収録されているとジ・オブザーヴァー紙が伝えている。
売主はかつてアンディ・ウォーホルやモハメド・アリのマネージャーを務めたことでも知られているラリー・グロスバーグで、1977年にはこれらの音源のうち26曲分に10万ポンドの費用をかけてリミックスをほどこし、ライヴ盤としてリリースしている(『デビュー! ビートルズ・ライヴ'62』)。今回はオリジナルのライヴ音源とライヴ盤のマスター音源なども併せてオークション業者のテッド・オーウェン・アンド・カンパニーから売りに出されることになる。グロスバーグは今回の売却について次のように語っている。
「わたしも74歳だし、こういうものはもう処分する頃合いなんだよ。遺したものをすべて調査して整理させるという苦労を家族に残しておきたくはないんだ」
音源の落札見込み価格はおよそ10万ポンドから15万ポンド(約2750万円)くらいだろうとされているが、場合によってはさらに高額になるのではないかとも目されている。グロスバーグは次のように音源の性格について説明している。
「ハンブルグでライヴをやってた頃のビートルズは基本的にコミック・バンドだったんだよ。たとえば、ジョン・レノンなどは便座を頭にくくりつけてステージに登場してはハイル・ヒットラーのポーズをやって笑いを取ってたんだよね。そうやってお客さんを楽しませなくちゃならなかったわけで、もともと店がストリップ・クラブでその合間の興行だったからしようがなかったんだよね」
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