レーベルの垣根を越えた9組の熱演が彩った「ビクターロック祭り~2015~」

  • レーベルの垣根を越えた9組の熱演が彩った「ビクターロック祭り~2015~」 - 星野 源/all photo by  Rui Hashimoto / Azusa Takada[SOUND SHOOTER]

    星野 源/all photo by Rui Hashimoto / Azusa Takada[SOUND SHOOTER]

  • レーベルの垣根を越えた9組の熱演が彩った「ビクターロック祭り~2015~」 - 長山洋子

    長山洋子

  • レーベルの垣根を越えた9組の熱演が彩った「ビクターロック祭り~2015~」 - ダイノジ

    ダイノジ

  • レーベルの垣根を越えた9組の熱演が彩った「ビクターロック祭り~2015~」 - レキシ

    レキシ

  • レーベルの垣根を越えた9組の熱演が彩った「ビクターロック祭り~2015~」 - KEYTALK

    KEYTALK

  • レーベルの垣根を越えた9組の熱演が彩った「ビクターロック祭り~2015~」 - スガ シカオ

    スガ シカオ

  • レーベルの垣根を越えた9組の熱演が彩った「ビクターロック祭り~2015~」 - ハナレグミ

    ハナレグミ

  • レーベルの垣根を越えた9組の熱演が彩った「ビクターロック祭り~2015~」 - キュウソネコカミ

    キュウソネコカミ

  • レーベルの垣根を越えた9組の熱演が彩った「ビクターロック祭り~2015~」 - 木村カエラ

    木村カエラ

  • レーベルの垣根を越えた9組の熱演が彩った「ビクターロック祭り~2015~」 - 斉藤和義

    斉藤和義

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    Dragon Ash

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  • レーベルの垣根を越えた9組の熱演が彩った「ビクターロック祭り~2015~」

JVCケンウッド・ビクターエンタテインメント主催のロックフェス「ビクターロック祭り~2015~」が、昨日2015年3月14日、幕張メッセ国際展示場にて開催された。レーベルの垣根を越えた9組が集結した一日の模様をレポートする。

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JVCケンウッド・ビクターエンタテインメント主催のフェス「ビクターロック祭り~2015~」。会場に足を踏み入れると、まず巨大バルーンのニッパー(トレードマークとなっている犬)が出迎えてくれる。ベテランから近年デビューを果たしたアーティストまで、錚々たる顔ぶれが大型ステージに次々登場。隣接する宴会場ステージ(早咲きの桜が至る所に活けてある)ではDJダイノジがバキバキのロックMIX&ダンスで沸かせていた1日の模様を、駆け足でレポートしたい。勇壮な和太鼓や景気の良い三味線が持ち込まれる、長山洋子のじょんからロックオーケストラとでも呼ぶべき“じょんから女節”のオープニングセレモニーに度肝を抜かれると、いよいよ本編のスタートだ。

<レキシ>
オープニングセレモニーの和のフレイヴァーを引き継ぎながら、ある意味ひっくり返したレキシこと御館様・池田貴史。「みんなで年貢納めちゃおうか? イエーイじゃねえよ!!」と切り出される“年貢 for you”を手始めに、コール&レスポンスを交えフロアに無数の稲穂=掌が揺れる“狩りから稲作へ”は、フェスの舞台にも関わらず15分に及ぼうかという長尺の平常運転だ。大塩平八郎と大石内蔵助の名前をゴロゴロ転がすロックな“salt & stone”にディスコな“きらきら武士”と、音楽の雄弁さで笑いを無理矢理感動へと転化するステージがさすがだった。

01.年貢 for you
02.狩りから稲作へ
03.salt & stone
04.きらきら武士

<KEYTALK>
首藤義勝(Vo・B)&寺中友将(Vo・G)のめくるめくヴォーカル・ワークと、それを全力で追い回す八木優樹(Dr・Cho)のビート、そしてアクロバティックに音の隙間を搔い潜る小野武正(G・Cho)のギター。新世代バンドの息遣いをありありと伝えるKEYTALKの存在感はやはり痛快だ。一斉コーラスとサウンドの華やぎ、個々のスキルを惜しみなく詰め込むニュー・シングル“FLAVOR FLAVOR”は瞬発力に満ち、ラストを飾るのはロック祭りにドンピシャリで嵌る狂騒の“MONSTER DANCE”と、必殺曲を量産し続ける現在地を見せてくれた。

01.トラベリング
02.パラレル
03.fiction escape
04.FLAVOR FLAVOR
05.エンドロール
06.MABOROSHI SUMMER
07.太陽系リフレイン
08.MONSTER DANCE

<スガ シカオ>
大勢のオーディエンスを一気に引き込む名曲“Progress”の歌い出しの後に重厚なバンド・サウンドが加わり、“19才”ではエレクトロの同期やブリーピーなシンセ・フレーズが添えられる。昨年春に移籍を発表してメジャー再出発したスガ シカオだが、インディーズ期に培われた自由なDIYスピリットは、彼の表現を一層研ぎ澄ませている。“俺たちファンクファイヤー”からは濃厚なファンク・タイムに突入し、“バナナの国の黄色い戦争”の挑発的なプレイも最高だ。“愛について”のエモーショナルな名演の後には、新作アルバム製作への意気込みも伝えられていた。

01.Progress
02.19才
03.コノユビトマレ
04.俺たちファンクファイヤー
05.バナナの国の黄色い戦争
06.情熱と人生の間
07.愛について
08.モノラルセカイ

<ハナレグミ>
3.11の直後というタイミングであることに触れて「この会場に向けてっていうか、歌います」と届けられたハナレグミの1曲目は、アシャの名カヴァー“360°”。飄々としているようでいて、滋味深い愛情や渦巻く激情を、ぽっかりと浮かび上がる美しい歌声に乗せる手捌きは今日も変わらない。原田郁子の静謐なピアノ・プレイに導かれた“光と影”や「ビクターロック祭りに、ようこそいらっしゃいました〜♪」と歌詞を変えて届けられる“明日天気になれ”を経て、最後は「いつも音楽を愛してくれてありがとう」と告げながら“きみはぼくのともだち”に向かっていった。

01.360°
02.大安
03.光と影
04.明日天気になれ
05.あいのわ
06.きみはぼくのともだち

<キュウソネコカミ>
メジャー・デビューのタイミングでは、出演者中一番の若手となるキュウソネコカミ。「音楽で飯はー!……ビクターありがとう」と始まった“ウィーワーインディーズバンド!!”から、締めの一曲はもちろん“ビビった”という、メジャーでの活動を逞しくネタにしたステージである。「あーあ、私のキュウソが遠くに行っちゃった、とか、お決まりのバカな事を言う人がいるんですが、そういう人には次の曲で物理的に近づきたいと思います」とヤマサキ セイヤ(Vo・G)はフロアに突入。すべてのポンコツ共をセレブレイトする新曲“ハッピーポンコツ”は、早くも新たなアンセムだ。

01.ウィーワーインディーズバンド!!
02.良いDJ
03.ファントムバイブレーション
04.GALAXY
05.DQNなりたい、40代で死にたい
06.何も無い休日
07.ハッピーポンコツ(新曲)
08.ビビった

<木村カエラ>
出演者として名を連ねたアーティストの中では、紅一点のアクトとなった木村カエラ。移籍後の最新アルバム『MIETA』に収録された“one more”を交えつつ、歴代のシングル群から「ロック祭りなので、激しい曲をたくさん持ってきました」という選曲だが、“TREE CLIMBERS”も“マスタッシュ”も、とにかくエクスペリメンタルと言っていいぐらいにバンドの音像が刺激的かつ先鋭的。その音像と堂々エネルギッシュに、またエレガントに渡り合うカエラの歌声は、戦うロック・クイーンそのものだった。フィナーレを飾るのは驚きの“Butterfly”。完璧である。

01.リルラ リルハ
02.TODAY IS A NEW DAY
03.one more
04.BEAT
05.TREE CLIMBERS
06.マスタッシュ
07.Magic Music
08.Butterfly

<斉藤和義>
「……いぇーい。どうもー。サザンオールスターズでーす」「DJダイノジが盛り上がってたんで、こっちに人がいなかったらどうしようと思いました」といったトボケたジョークと、歌われ続けるほどに味わいと輝きが増す名曲群が天丼状態になった斉藤和義のパフォーマンス。リアルな生活感と鋭い視点が、一曲ごとに会場内の温度を変えてしまうようだ。個人的にはとりわけ“劇的な瞬間”の燻り匂い立つロックンロールに痺れた。「新作出します。『葡萄』だっけ?」とサザンネタを引き摺りながらも、自身の新作レコーディングについて報告していたので、楽しみにして欲しい。

01.やさしくなりたい
02.ずっと好きだった
03.ワンダーランド
04.劇的な瞬間
05.Are you ready?
06.歌うたいのバラッド
07.歩いて帰ろう

<Dragon Ash>
「ドラゴ……! あ、間違えた。久しぶり過ぎて声が裏返っちゃった」と軽妙に笑いを誘うKj(Vo・G)の様子からして、ステージ・ブランクなどどこ吹く風という好調ぶりが伺えたDragon Ash。ハイブリッド・ミクスチャーの轟音チューンを連発してフロアを揉みくちゃにし、またレーベル・スタッフを誇りつつ「みんなも、ハンパないチームを拵えてください」と語ったり、フェス文化全盛の時代にあっても「このままじゃダメになる時期がきっと来るから。良い曲いっぱい作るんで、良かったらCDを聴いてください」と告げる、地に足の着いたメッセージも素晴らしかった。

01.The Show Must Go On
02.Trigger
03.Run to the Sun
04.The Live
05.百合の咲く場所で
06.Fantasista
07.Lily

<星野 源>
さあ、トリを担うのは、どこまでも誠実な変態・星野 源。じっくり弾き語る“くせのうた”から一転、辣腕バンドが牙を剥く“地獄でなぜ悪い”へと傾れ込むダイナミックな展開だ。体調不良で出演をキャンセルしたイベントで、ハナレグミがステージ上から星野 源の名前を連呼したエピソードに感謝しつつ、当時レコーディングしていたという“化物”は、石橋英子のマリンバと長岡亮介のギターがユニークに彩っていた。春を迎えにゆく“桜の森”を経て、この日レキシ、ハナレグミ、星野 源と三組をサポートした伊藤大地(Dr)の合図でオーディエンスが一斉ジャンプする本編ラストは“夢の外へ”である。

アンコールでは、寺坂直毅の口上に導かれて、星野 源のペルソナ=ニセ明が登場し布施明“君は薔薇より美しい”をカヴァー。レキシのせいで進行が押した、というガセネタを撤回しつつ、「カツラ取るとみすぼらしい感じになるんで、このまま行きます!」と、ロック祭りを締め括る熱狂の“Crazy Crazy”を届け、見事に大役を果たしてみせた星野 源であった。(小池宏和)

01.くせのうた
02.地獄でなぜ悪い
03.くだらないの中に
04.化物
05.ギャグ
06.桜の森
07.夢の外へ
En1.君は薔薇より美しい
En2.Crazy Crazy
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