目下、ゼブラヘッドやパテント・ペンディング(ゼブへのマネージャーで、ステージではバーテンダー兼コーラスとして活躍しているあの人=マークがギタリストを務めるバンド)らとともに「Out of Control Europe Tour 2015」の大詰めに差し掛かっているMAN WITH A MISSION。彼らが本日2015年11月27日に、デジタルシングル“Memories”を配信リリースした。何しろサプライズに満ちたリリースだし、怒涛のシングル攻勢に沸いたMWAMの2015年を締めくくるトドメの1曲でもあるだろう。
“Memories”は、“Raise your flag”に続きKamikaze Boy(B・Cho)が作曲を手掛け、作詞はカミカゼとJean-Ken Johnny(G・Vo・Raps)による共作となっている。表題どおり、記憶の中の情景を振り返りながら足跡を辿り、現在地を確認するというドラマティックなロックナンバーだ。甘い感傷を煌めくサウンドスケープが伝え、じっくりと建設的に推進力が導き出されている。例えば、かつての“distance”が遠い理想と夢に向けて走りだすナンバーだったとすれば(作詞・作曲クレジットは奇しくも今回の“Memories”と同じだった)、今のMWAMは道程を振り返る必然に駆られているということだ。
理想を追い求めるロックバンドとは、片時も同じ場所に踏みとどまることができない人種だ(究極生命体含む)。いつでも新しい視界と新しいモチベーションと新しいメッセージを探し求めずにはいられないし、そんな姿勢がリスナーの支持を勝ち取るのである。あの『Tales of Purefly』という壮大なコンセプトアルバムで「使命を持った男たち」の姿をあらためて伝えたMWAMは、2015年に入って過去の人気曲にも引けを取らない必殺シングルを次々と放ってきた。そして今回の“Memories”は、新しい視界を獲得するために過去の道程を振り返っている。
記憶にからめとられたり、溺れたりしない限り、過去の足取りを再確認することは、現在地を知るうえで有効だ。記憶に支配されるのではなく、記憶を武器にすること。人間よりも人間らしいテーマが、“Memories”という1曲には込められている。デビュー以来、嵐のような5年間を突き進んできたMWAMだからこそその思いは感動的で、ベスト盤『5 Years 5 Wolves 5 Souls』リリースに始まった2015年を鮮やかに締め括ってもいる。ぜひチェックしてほしい。なお、MWAMの年内最後となる国内ライヴは、12月29日、COUNTDOWN JAPAN 15/16のEARTH STAGEとなっている。(小池宏和)