リンゴ・スターは反LGBT新法を通過させたノースカロライナ州への抗議として、先日のブルース・スプリングスティーンに続き同地での公演を中止にしている。
ノースカロライナ州で成立した新法は、性的指向や性的アイデンティティを理由とする差別を合法化するもので、LGBT市民の保護を目的とする今後の法案の成立を妨げるものともなっている。また、公共施設のトイレやロッカールームなどについても、生来の性別以外での使用を禁じることを合法化するものになっている。
これを受け、ブルース・スプリングスティーンは先週末に予定されていたノースカロライナ州グリーンズボロ公演を中止にし、時代の要請に逆行するような新法を看過することはできないと訴えた。
今回リンゴも4月18日に予定されていたノースカロライナ州チャールストン公演の中止を発表し、声明で次のように呼びかけている。
「現地のぼくのファンのみんなには申し訳ないけど、今回の憎悪に対しては反対の声を上げていかなければなりません。みんなでラヴとピースを広げよう」
さらに、ノースカロライナ州当局に対しては「彼ら(当局)がこの人たち(LGBT市民)の権利を守ることができないと考えるとはなんて悲しいことでしょう」と批判していて、解決法を示す楽曲タイトルとしてキャンド・ヒートの"レッツ・ワーク・トゥゲザー"やザ・ビートルズの"愛こそはすべて"を挙げている。
アメリカでは昨年同性婚について連邦最高裁判所で合憲判決が出たため、実質的に全州で同性婚が合法化されることになったにも関わらず、各地でこうしたLGBTへの抑圧的な州法成立が模索されている。ミシシッピ州においても、宗教団体や一部営利団体が同性カップルへの対応を拒否してもそれを合法とする新法が成立したため、ブライアン・アダムスがこれへの抗議として現地での公演を中止にしている。なお、ミシシッピ州のこの新州法は教会や披露宴会場などが同性婚を拒否できるようにすることで、実質的に現地での同性婚を不可能にするものだとして大きな批判を呼んでいる。
ノースカロライナ州については今後、ビヨンセ、ジャスティン・ビーバー、パール・ジャム、シンディ・ローパーらが公演を予定していて、いずれもLGBTへの支持を表明してきているアーティストであるため、今後の行方が注目されているとザ・ガーディアン紙が伝えている。