ザ・キラーズ、ザ・ストロークスと同じ土俵に立てたことはないと語る
2017.07.27 16:40
9月に『バトル・ボーン』以来5年ぶりとなる新作『Wonderful Wonderful』をリリースするザ・キラーズはザ・ストロークスとのライバル関係について、自分たちなどザ・ストロークスの相手にさえなっていないと思っていたと語っている。
ザ・ストロークスのニック・ヴァレンシは、5月に刊行された00年代のニューヨークのロック・シーンを振り返る書籍『Meet Me in the Bathroom: Rebirth and Rock and Roll in New York City, 2001–2011』の中で、次のように当時のザ・キラーズの人気について語っている。
「バンドの間じゃこんな文脈の会話も交わしたと思うよ、『なんだよ、俺たちの曲の方がザ・キラーズの"Mr. Brightside"なんかより全然いいと思うんだけど、なんでみんなが聴いてるのはそっちなんだよ?』っていうね」
これに対して「NME」誌の取材に応えたザ・キラーズのロニー・バンヌッチ・ジュニアは、ザ・ストロークスとライバル関係にあるような立場にはなかったと次のように語っている。
「ぼくは当然そんなことは思ってないし、バンドの誰もぼくたちとザ・ストロークスが同じ土俵に立ってたなんて思ったことないと思うよ。ぼくたちとしてはザ・ストロークスの方がずっと上の存在だと思ってたから。連中がぼくたちのことを話題にしてくれるだけでも嬉しいと思うよ。今でもね」
「特にザ・ストロークスはね。彼らは今活動してるバンドの中で一番やばいバンドだからね」
なお、ブランドン・フラワーズは新作『Wonderful Wonderful』からの先行シングル"The Man"がデビュー当初の自分自身だと説明している。
「ザ・キラーズが始まった頃の自分だよね。"The Man"はあの頃に遡ろうとする曲なんだ。あの頃の自分を今なら受け入れられるっていうか。だから、この曲の世界に入り込んで、あのキャラクターとあの人物像、あの頃の自分をあの曲の間だけ生き直してみるのもなかなかいい体験になったと思うよ。
今度のアルバムの曲の多くはそういうことと折り合いつけていくものになってるんだと思うよ。これまではずっと消そうとしてたと思うんだ。ああいうキャラクターはあまりぼくという人物をきちんと反映したものじゃないと思えたんだよね。不安もいろいろあってああなってたわけで、でまかせでいろいろ吠えてたんだよ。それでネガティヴな発言も多くなってたんだけど、それを後悔するようになったわけで、まあ、なんていうか、よくわからないけど。そういう経験がある人って結構いるんじゃないかと思ってさ。わかんないけど」
さらに今度のアルバムでは自分自身や自分の体験と向き合い、ストレートに自分や自分の家族について表現したものになっていて、これまでの自分のアプローチとは違ったものになっているとも語っている。
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