【不仲の理由】リアム・ギャラガーとピート・ドハーティー、20年前に遡る確執の歴史をたどる


その1年後、2006年の8月にはピート・ドハーティが薬物中毒の治療のためロンドンにあるリハビリ施設「ザ・プライオリー」に入所。

「NME」によると、ピートの入所を知ったリアムは当時「あいつ、何歳だよ? 27にもなってプライオリーに入ったって? バカめ。甘ちゃんはドラッグなんてやっちゃだめなんだよ。ライト級なんだから」と悪口を展開し、「俺たちは(オアシスのメンバー)誰一人としてプライオリーになんか入ったことないね」と発言していたという。

なお、「ザ・プライオリー」にはエリック・クラプトンやジョニー・デップ、そしてピートと関わりの深い故エイミー・ワインハウスやケイト・モス等、数々のセレブリティたちが薬物中毒のリハビリのため入所している。

その後2006年の冬には、リアムとピートがロンドンにパブを共同オープンするという話で意気投合している、という噂が立っていた時期もあったものの、リアムからピートへの悪口は止まらず、「俺の声が枯れてもピート・ドハーティの声よりはマシ」など、ことあるごとにピートを槍玉に上げてディスりを続けていた。


そして2009年、リサ・ムーリッシュが「Hello! Magazine」に対しリアムとピート、2人の父親について語る一幕があった。

リサはピートについて、「ピートは良い父親よ。アスタイル(ピートとの間の息子)がまだ小さかった頃はあまり育児に関わってこなかったけど、今は色々やってくれてる。一緒に色んなことをするようになったわ。散歩したり、サッカーしたり、パブでビリヤードをしたりね」とピートを褒めたのち、リアムについては以下のように説明。

「リアムは今のところ、モリー(リアムとの間の娘)のために、必要な時にはいつも色々とサポートしてくれるわ。でも、ちゃんと日常的に関わってくれるかって言ったら、残念ながらそうではないわね。いつかモリーとの関係性を築いてくれればいいけど。きっとモリーのことを誇りに思うと思うわ」

父親としてはリアムよりピートの方が積極的に携わっていることを明らかにし、「ピートはモリーともとっても良い関係を作ってる。『僕は義理のお父さんだよ。そばにいるからね』って言ってくれたのよ。そういう点では、彼のことを愛してるわ。モリーがピートから安心感を得てるから。彼女にとって、精神的にもとても良いことよ。実の父親からは得られていないものね」とも語っていた。

なお、リアムは先日、娘のモリーに対して金銭的な援助はしているものの、まだ一度も会ったことがないと明かしている


そして同じく2009年、ザ・リバティーンズの再結成も噂になっている頃、ピートは先輩であるオアシスに対して宣戦布告の言葉を投げかける。

「NME」によると、ピートはベイビーシャンブルズのアルバム制作中、オアシス最後のアルバムとなった『ディグ・アウト・ユア・ソウル』(2008)に感銘を受けたとしながらも、以下のような発言をした。

「オアシスがまたエンジンをかけようとしてるみたいだけど、周りには自分たちを越えていくような奴らがいっぱいいるってことに気づかないとダメだよね。僕たちが太刀打ちできるかって? (オアシスの)音楽の質は良いと思うけど、僕のバンドが世界で一番だと思ってて、それを証明してやろうと思ってるだけだから、実際のところ勝負もなにもないって感じだよね」


その後数年間、ピートが自身のライブで度々オアシスのカバーを演奏したり、「NME」によると2015年にはカール・バラーがザ・リバティーンズ(2014年に活動再開)のアルバム(『リバティーンズ再臨』)のプロデュースをノエル・ギャラガーにお願いしたいと考えていると明かしたりと、両者の仲は落ち着いていたように見えた。

しかし今年に入ってから、リアムが自身のソロ・ツアーのメンバーにベイビーシャンブルズのベーシスト、ドリュー・マッコーネルを起用したことで2人の関係は再び悪化してしまった。

ピートは自身のバンドのベーシストを引き抜かれてしまったことに関して、「ストレスに満ち溢れている」とだけ発言。

リアムの方はピートに関し、「(ピートには)そもそも1回しか会ったことないね。しかも、大昔さ。奴があの……なんだっけ……ああ、ファッキン・リバティーンズをやってる時さ。で、『やあ、君はとても背が高いね』とかなんとか。奴は俺のマイク・スタンドぐらいしか背がないからな」と話したという。


リアムは先日行われた来日公演にもドリュー・マッコーネルを率い、現在もワールド・ツアーを行っている。

そしてピートはまたもやドラッグの所持で拘束され、携帯していた免許証と車両登録証も無効だったことが報じられたばかりだ。


20年前からほとんど変わっていないように見える2人だが、その関係性はこれからどのように変化していくのだろうか。今後もリアムとピート、両者の発言を追っていきたい。
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