2018年の「Rock & Roll Hall of Fame(ロックの殿堂)」の候補となっているレディオヘッドだが、「Esquire」のインタビューに答えたエド・オブライエンが英米の文化の違いに触れつつ、謙遜の意味を込めて「レディオヘッドなんかよりドクター・ドレーが候補に上がるべき」という主旨の発言をしていたことが分かった。
「他のイギリスのバンドと同じく、レディオヘッドもロックの殿堂の候補入りに対してあまり盛り上がっていないようですね」と話題を振られたエドは、自身の考えを以下のように語った。
イギリスのバンドとして、候補に選んでもらえたのはとても素敵なことなんだけど、僕たちとしては文化的にどうしても理解できないんだ。すごくアメリカ的なものだから。僕たちイギリス人は、自分自身を祝うのが苦手な人種なものでね。(中略)賞の授賞式となると、(アメリカ人とは)相反するものがDNAに組み込まれているんだ。僕たちは(賞の受賞で)良い思いをしたことがないし。
敬意を払ってないわけじゃないんだ、だって実際に、素晴らしいアーティストたちもノミネートされてるしね。だけど正直に言って、本当に理解できないんだよ。
黒人のアーティストとか、ヒップホップのアーティストはあまり受賞しないよね。アメリカの音楽のいちファンとして、ドクター・ドレーが2年前に候補に上がるべきだったと思うよ。レディオヘッドなんかより遥か高くに、彼の名前がリスト入りしてるべきなんだ。
なお「Pitchfork」では以前、ジョニー・グリーンウッドが「ロックの殿堂」について以下のような持論を語っていたとも報じられていた。
「理解に苦しむ文化的な習慣って感じだね。客観的に見ると、なんていうか……利己的な会っていうイメージかな。(ロックの殿堂に)重きが置かれれば置かれるほど、居心地の悪さを感じるんだよね」
2018年の候補者の一覧は以下の通り。
ボン・ジョヴィ
ケイト・ブッシュ
カーズ
デペッシュ・モード
ダイアー・ストレイツ
ユーリズミックス
J.ガイルズ・バンド
ジューダス・プリースト
LL・クール・J
MC5
ミーターズ
ムーディー・ブルース
レディオヘッド
レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン
ルーファス・フィーチャリング・チャカ・カーン
ニーナ・シモン
シスター・ロゼッタ・サープ
リンク・レイ
ゾンビーズ