メタリカ、『メタル・マスター』の楽曲リフをメンバーが解説。クリフとの思い出も回想

  • メタリカ、『メタル・マスター』の楽曲リフをメンバーが解説。クリフとの思い出も回想
  • メタリカ、『メタル・マスター』の楽曲リフをメンバーが解説。クリフとの思い出も回想
  • メタリカ、『メタル・マスター』の楽曲リフをメンバーが解説。クリフとの思い出も回想
  • メタリカ、『メタル・マスター』の楽曲リフをメンバーが解説。クリフとの思い出も回想

活動初期を代表する『メタル・マスター』のリイシュー・ボックスを11月22日、リマスター・デラックス(3CD)を12月20日(ともに日本盤)にリリース予定のメタリカだが、ラーズ・ウルリッヒのラジオ番組「It's Electric」にメンバーが出演し、1985年のアルバム制作当時についてや収録曲のギターのリフなどについて語っている。

ラーズがジェイムズ・ヘットフィールドとカーク・ハメットにインタビューを行う様子は、Apple Musicのラジオ局「Beats 1」によりYouTubeに公開されている。


まず『メタル・マスター』の作曲を始めた時の思い出について尋ねられたジェイムズは以下のように答えている。

俺がよく覚えているのは、(リハーサル・スタジオにしていたガレージで)“Master of Puppets”のリフに取り組んでて、なんとかみんなで曲を形にしようとしてた時のことだね。


その一方で、カーク・ハメットはラーズに対して以下のように説明する。

俺は君(ラーズ)に引っ張られてフォステクスのマルチトラック・レコーダーの前まで連れて行かれて、「これ聴いてみてよ。3重録りしたリフでブギになってるんだけど超ヘビーなんだ」って言ってさ。それが“Master of Puppets”のメインのリフだったんだよ。あれ聴いて「何これ、殺人的だよ!!」ってなったよね。


メタリカは『メタル・マスター』の成功によって一躍メタル系のトップ・バンドへと躍り出ることになる。しかしその演奏力のみならず、作曲面でも貢献の大きかったベースのクリフ・バートンがツアー中のツアー・バスの事故で他界したことで、バンドは大きな試練を迎えた。カークはクリフについて次のように振り返っている。

よくアコースティック・ギターを持ち歩いてたんだけど、ものすごく低いチューニングになってるんだよ。それでなんでこんな低い音でチューニングしてんのって聞いたら、(弦の張りが緩くなって)「ぐいんぐいんチョーキングできるからだよ」って言ってたよね(笑)


さらにジェイムズも次のように語る。

つまり、クリフがデス・メタル(チューニングを低くしたギターを多用することが多い)を発明したってこと(笑)持ち物はアコースティック・ギターと金槌。ツアーにはそれしか持ってこなかったよね。



また、話題はさらにクリフの名インストゥルメンタル曲“Orion”についてにも及ぶ。

まだものすごくラフだったバージョンをある時ホテルの部屋で聴かせてもらったことがあったんだ。でも、その時点ではまだベース・パターンの進行でしかなかったんだよ(ベース・パターンを歌う)。その数ヶ月後にまた聴かされた時にはもういろんなハーモニーからメロディも被せられてあってほんとぶっ飛びだったよ。ちょっとしたコード進行のフレーズだったものから、大曲へと姿を変えてたからね。



カークは“Disposable Heroes”の元となったリフを披露し、「これは確かロック・ギター教室のビデオを観ているうちに閃いたリフだったんだ。それを弾いてたらおまえ(ラーズ)が『それ、なに!?』って食いついてきて、俺は『んー、なんか』としか答えられなかったんだけど」と説明している。

そういう閃きをどう記憶していくのかというラーズの問いには、「とりあえず何度も弾き続けてその手応えを憶えるんだ」と説明し、ジェイムスはさらに次のように話す。

その昔、俺たちにまだ記憶があった頃、あるいは脳細胞がまだあった頃、なんかいいものを閃いたら、忘れないものだったんだよ。


そして最後にラーズが以下の一言。

なるほど、いいものは身体に残るけど、だめなものは消えていくんだね。

公式SNSアカウントをフォローする

人気記事

最新ブログ

フォローする