『ブレードランナー 2049』監督、出演依頼前に逝去したボウイを語る。「作品の精神を体現したような人物」

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  • 『ブレードランナー 2049』監督、出演依頼前に逝去したボウイを語る。「作品の精神を体現したような人物」 - pic by JIMMY KING

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現在日本で放映中の『ブレードランナー 2049』だが、ジャレッド・レト演じるネアンデル・ウォレスにデヴィッド・ボウイをキャスティングする予定があったことは以前報じた通りだ。

この度「Consequence Of Sound」のインタビューに答えたドゥニ・ヴィルヌーヴ監督は、デヴィッド・ボウイの生前、オファーを目前に控えていたことなどをさらに詳しく語っている。

ヴィルヌーヴ監督はまず、映画におけるキャスティングについ以下について以下のように語る。

キャスティングというのはとても繊細で重要なプロセスだ。主役になるカラー・パレットを選んで、スクリーンに魂を吹き込んでくれる俳優を選ぶ。キャスティングには、ものすごく慎重になる必要があるんだ。


そして本作のキャスティングを練っている最中で、「前衛的」で「素敵な演技の素質」を持ったデヴィッド・ボウイへ出演をオファーすることを思いついたのだという。

自分でもものすごく合点がいったアイディアだった。自分で「天才的だ! 天才的な思いつきだ!」って言ってたんだから。私にとってデヴィッド・ボウイは『ブレードランナー』そのもの。もしかして、オリジナルの方の『ブレードランナー』はデヴィッド・ボウイに着想を得たんじゃないかと思っているぐらいにね。

彼は時代の先を行っている人だ。彼自身がSFのキャラクターそのもの。『ブレードランナー』の精神を体現したような人物なんだ。


そしてデヴィッド・ボウイへの出演オファーに動き出したところで、悲しい報せが届いたのだとか。

彼がツアーに出てしまっていないか、もしくは忙しすぎないか、それとももう俳優はやりたくないって思ってるかもとか、よく分かってなかったんだ。彼と知り合いではなかったし、会ったこともなかったし、話したこともなかったから。

でもそうこうしているうちに、ある朝あのニュースが届いたんだ。世界中にとって信じられないほど悲しいあのニュースがね。偉大なアーティストが亡くなってしまったんだ。

もちろん、あの喪失は僕にとっても信じられないほど悲しかった。でもそれと同時に、僕の中のわがままな感情もあって、「なんてこった……」とも思ってしまったんだよね。


ヴィルヌーヴ監督はデヴィッド・ボウイをキャスティングするという前提でアイディアを固めていたため、その後なかなか悲しみから立ち直ることができなかったのだとか。

しばらく経ってからジャレッド・レトへのオファーを思いつき、結果的にジャレッドは「圧倒されるほどすばらしい演技を見せてくれた」のだと語っている。



『ブレードランナー 2049』をより楽しむための「完璧予習」は以下の記事より。

【完璧予習】35年ぶり! 『ブレードランナー2049』。おさらい&確認ポイント3つ
ハリソン・フォード主演で1982年に公開されたSFアクション映画の金字塔的な名作『ブレードランナー』。その待望(なんと35年ぶり!)の続編『ブレードランナー2049』の日本公開が、いよいよ1ヵ月半後に迫ってきた。前作の監督リドリー・スコットは「製作総指揮」の立場に回り、代わりに新監督に抜擢…
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