第60回グラミー賞で女性最多の5部門にノミネートされたSZA(シザ)がInstagramに感謝のメッセージを投稿した。
今年の6月に1stフルアルバム『Ctrl』をリリースする少し前まで化粧品店で働いていたというSZAは、以前「Billboard」に対し、初めてまともに歌を歌ったのは2012年に制作したEP『See.SZA.Run』がきっかけだったとも話していた。
今回、グラミー賞で女性最多部門にノミネートという快挙を達成したSZAだが、この度Instagramに投稿されたメッセージでは長文に渡って自身の下積み時代を振り返りつつ、「私の名前が候補に上がったなんて、まったく信じられない」と感激の言葉を綴っている。メッセージで語られた内容は以下。
アボカド・チップスとミックスサラダしか買えないから、ヴィーガンのふりをしてた時のことを思い出すわ(笑)何度も何度も終電を逃して、色んな人のソファで寝させてもらったことも。(みんな、あの時はありがとう(笑))それから、電車賃を手に入れるために、500ドルもしたお気に入りのアクセサリーを50ドルで売っちゃったこともあった。(本当にバカだったな)
デビュー作を作る時、TDE(所属レーベル)にソングライターの人たちに手伝ってもらいたいって懇願したの。自分のやり方じゃ、誰にも私の音楽を好きになってもらえないと思ったから。でも「ライターは必要ない」って言ってもらえた。その時、思わず泣いてしまったのを覚えてる。だって、アイディアもなかったし、「売れる」音楽を作れる自信なんてなかったから……自分がバカなんじゃないか、出来損ないなんじゃないかって思ってた。
何か他の道を探した方がいいかな? エネルギーを無駄にしてるだけかも……とも思ってた。人生って本当に不思議。幼馴染もいないし、「ワオ、この子ってすごい」なんて両親に言わせてあげられたことも全然ない。学校も卒業できなかったし、おばあちゃんが死ぬまでに何も成し遂げられなかった。なんの仕事を始めても、いつもクビになってたし……
「神様の計画」ってものは、本当に畏れ多いほど素晴らしいものね……その計画に沿えるように頑張っていきたい。私の音楽を聴いてくれてありがとう……そして、私の考えをありのままに受け止めてくれていることにも感謝してる。
それから、レコーディング・アカデミー(NARAS)には計り知れないほどの感謝を。信じられないほどの名誉を与えてくれて、本当にありがとう。私の名前が候補に上がったなんて、まったく信じられない。そしてこのアルバムに協力してくれたすべての人、このアルバムを聴いてくれたすべての人に神のご加護を。
神様、意味が分からないぐらい最高の人生をありがとう!
SZA - Babylon
「Billboard」のインタビューをもとにSZAの出自を辿った記事は以下。