“肩 have a good day”は、MVもおもしろおかしく作られているので少々分かりにくいが、肩幅が細い当事者にとってはめちゃくちゃ切実でエモいテーマの歌だった。電車のドアが開いたときに「すみません」も言わず肩で突っ込んでくるやつ何なの? 細身のこっちが遠慮してんのにふざけんな、というのは僕の勝手な拡大解釈だし概ね被害妄想だが、「肩幅の劣等感と羨望」というテーマを歌っただけでも発明なのである。あくまでもロックバンドの歌として劣等感や羨望の思いに決着をつけながら、最後には立派に和解している。さらに、“サークルバンドに光を”と、壮大でより情緒的になった“肩 have a good day -2018 ver.-”がアルバムの最後に置かれることで、ヤバTの「笑える本気と本音」が一層露わになっている。自分にとってシリアスな事柄をおもしろおかしく扱うのはとてもタフな作業であり、そういうタフな笑いがブルースやロックやパンクの根底には流れてきた。フォーキーなグッドメロディを亀田プロデュースで着飾った“肩 have a good day -2018 ver.-”には、ここまでやらないとわからねえかという、「笑える本気と本音」の凄みを感じるのだ。(小池宏和)
ヤバTの切実な本音は最新アルバムのラスト、亀田誠治プロデュースの“肩 have a good day”に込められている
2018.01.23 12:40
“肩 have a good day”は、MVもおもしろおかしく作られているので少々分かりにくいが、肩幅が細い当事者にとってはめちゃくちゃ切実でエモいテーマの歌だった。電車のドアが開いたときに「すみません」も言わず肩で突っ込んでくるやつ何なの? 細身のこっちが遠慮してんのにふざけんな、というのは僕の勝手な拡大解釈だし概ね被害妄想だが、「肩幅の劣等感と羨望」というテーマを歌っただけでも発明なのである。あくまでもロックバンドの歌として劣等感や羨望の思いに決着をつけながら、最後には立派に和解している。さらに、“サークルバンドに光を”と、壮大でより情緒的になった“肩 have a good day -2018 ver.-”がアルバムの最後に置かれることで、ヤバTの「笑える本気と本音」が一層露わになっている。自分にとってシリアスな事柄をおもしろおかしく扱うのはとてもタフな作業であり、そういうタフな笑いがブルースやロックやパンクの根底には流れてきた。フォーキーなグッドメロディを亀田プロデュースで着飾った“肩 have a good day -2018 ver.-”には、ここまでやらないとわからねえかという、「笑える本気と本音」の凄みを感じるのだ。(小池宏和)