全国から約5万2千人のファンが駆けつけ、開演前には集まったファンから絶えない奈美恵コール。会場が暗転すると、場内では大歓声が巻き起こったという。炎を持った演者がステージに登場し、聖火台に火を灯す壮大な演出から、まずは“Hero”が披露された。
そして“Hide & Seek”、“Do Me More”やドラマ主題歌“Mint”など、ダンスナンバーが続く。
ピンクのワンショルダーミニワンピで披露したのは、“Baby Don’t Cry”や“NEW LOOK”。昨年TBS系ドラマ『監獄のお姫さま』の主題歌であった“Showtime”で更に会場のボルテージが上がると、続けざまに数々の代表曲を魅せたという。“SWEET 19 BLUES”、“Love Story”は、会場に集まった5万2千人による大合唱となった。
ライブ中盤、95年に発売した“TRY ME 〜私を信じて〜”のイントロが流れると、待ち望んだかのような歓声が上がったとのこと。続く“太陽のSEASON”や、サービスモニターに映る1997年と2012年のライブ映像とシンクロするというパフォーマンスを披露した“a walk in the park”、ステージの端から端まで約70mを走りきった後に即座に歌い出す“Chase the Chance”などが続く。
さらに“CAN YOU CELEBRATE?”では、純白のドレスで登場した。
本篇ラストに披露された“Do It For Love”では、「騒げ!東京!」と会場を盛り上げ、直後には“25 THANK YOU I(ハート)FAN”と書かれた巨大なセットがせり上がる。言葉を発しない安室奈美恵らしい、ファンへのメッセージの表現だ。
アンコールでは、ワンピースの世界に安室奈美恵が紛れ込んだかのようなコラボムービーがスクリーンに映し出され、フジテレビ系アニメ『ONE PIECE』主題歌の“Hope”を歌唱。残り2曲は、彼女の最後の音楽作品となったオールタイムベスト『Finally』の最後のトラックに収録された“Finally”と、16年ぶりに再タッグを組んだ小室哲哉楽曲提供による“How do you feel now?”で締めくくられた。
270万票以上があつまったファン投票で選ばれたナンバーと、最新曲6曲から構成される全30曲で、ライブは約2時間45分に及んだ。
今年9月16日に引退する安室奈美恵。2月の名古屋ドームから始まった全国5大ドームツアー「namie amuro Final Tour 2018 〜Finally〜」は、6月のファイナル公演まで国内17公演で約75万人を動員。同時期に開催されたアジアツアー(中国、香港、台湾)を含めると約80万人を動員し、ソロアーティスト史上最多動員数となった。このチケットへの応募数は約510万という数字に。
ライブ終了後には、このラストツアーを収録したライブ映像作品(DVD/Blu-ray)の発売も発表された。「東京ドーム最終公演」を収録するだけでなく、昨年沖縄で開催された「25周年沖縄ライブ」を収録し、さらにラストドームツアー5会場(名古屋/福岡/札幌/大阪/東京※5月)のそれぞれのドーム公演を選ぶことが出来るという。初回盤には、アンコールを彩ったワンピースとのコラボ映像と、コンサートのラストを飾った“How do you feel now?”がマルチアングルで収録される。
25年間の観客動員数は約500万人、ツアー公演数は716本。最後のCDとなったオールタイムベスト『Finally』は発売1週間でミリオンセールスを突破し、今では220万枚を突破。
最後のMCでは、25年間を振り返り終始ファンとスタッフへの感謝で溢れていた安室奈美恵。「最後は笑顔で、みんな元気でねー!バイバーイ」とステージを後にした。