インタビュー開始から早々、「響でいる時間のほうが生きやすかったし、ラクだった」と、響がいかに特別な存在だったかを語った平手。
こんなに考えが似てる人っているんだって思ったけど、やっぱり響は私を超えてる――超えてるっていうか、ほんとにすごいんですよね。ほんとに響からはいろいろ学びました。(中略)勇気とかもいつの間にかもらってたのかもしれないです。ほんとすごいと思う、響は。すごい、す〜ごい好き(笑)
だが実際、響を演じると決断するまでには大きな葛藤があり、「半年悩んだ揚げ句、やるって決めたのはクランクインの1〜2週間前」だったと明かす。
今まで自分は正直に生きてきたつもりだったからこそ、やる前は自分じゃない誰かを演じるなんてできない、自分が思ってないことは言えないって思ってたんです。そんなことやっても絶対嘘に聞こえちゃうから
響を演じる決断を後押ししたのは、「響」という少女への想いと、彼女を表現したいという、平手の表現者としての「熱」だった。
やることを決められた一番の理由は、やっぱりこの子(響)が大好きだし、届けたいなって思ったからですね。ほかは……あんまり思いつかない。理由はそれひとつかも
音楽にしてもそうだし、今回の『響』もそうだけど、私の中での決め手は、それを表現したいかしたくないか。それは変わらないと思います。『やりたい/やりたくない』じゃなくて、『表現したい/したくない』なんだなって
随所に、「響」への愛情や、『響』という作品と出会えたことの喜びが溢れるインタビューは、「表現者・平手友梨奈」の持つ、人を惹きつけてやまない魅力と才能を改めて示すものになっている。と月川翔監督との対談と合わせて、必見の特集だ。