元ピストルズのグレン・マトロック、フレディ・マーキュリーとのエピソードを明かす。「声をかけたら、向こうがめちゃくちゃ焦ってた」

元ピストルズのグレン・マトロック、フレディ・マーキュリーとのエピソードを明かす。「声をかけたら、向こうがめちゃくちゃ焦ってた」 - 『rockin'on』2018年12月号より『rockin'on』2018年12月号より

9月にソロ名義としては1996年以来、実に22年ぶりとなるニュー・アルバム『グッド・トゥ・ゴー』をリリースした、元セックス・ピストルズのオリジナル・ベーシスト、グレン・マトロック。

『ロッキング・オン』12月号では、そんな久々の新作について、さらにピストルズ時代のロンドン・パンクにまつわる話などを訊いた、グレン・マトロックへのインタビュー記事を掲載している。

インタビューで訊いたのは、新作についての話はもちろん、加えて気になるピストルズ時代のことだ。

ジョン・ライドンと会ったときの印象について「相当イカれた奴だと思ったね(笑)」と振り返り、さらに以下のように続けた。

そうだな……アクが強くて、ものすごく強烈なキャラクターだと思うけどね。ただ、俺はジョン・ライドンのことを歌い手だとはこれっぽっちも思ってないけどね。


同じくピストルズとして活動を共にしていたスティーヴ・ジョーンズは、「グレンの脱退がなければピストルズもあんなに早くは解散しなかった」と発言していたそうだが、実際、彼はどのタイミングでバンドに危機感を感じ、脱退を決心したのだろうか。

いや、ヤバいなとは思ってなかったよ。自分がバンドにいるときには、悪ガキ同士が集まって自由にやってただけでね。

ただ、マルコムがそこに介入して、そこから何かおかしな方向に進み出して、手に負えなくなった。最初は自分たちも面白がってアイディアに乗ってた部分もあったけど、マルコムの支配が徐々に強くなって、それが自分にはどうもしっくり来なかったし、なんだか偽ってるような気がしてね。

そこにシドの加入の件があって……そのときもうついてけないと思ったよ。あいつをバンドに入れるなんてどうかしてるし、そもそも楽器すら弾けないじゃないかって。それはもう破滅に向かって進んでるのと同じだと思ったからね。


一方、このインタビューがクイーン特集号に掲載されることから、クイーンについてはどう思っているかと訊かれると「とくに意見はないよ」と言いつつ、当時の貴重なエピソードについて明かしてくれた。

(中略)ピストルズを始めた頃、周りはクイーン一色で、自分とスティーヴ・ジョーンズとで“ボヘミアン・ラプソディ”のあのグワーンっていうエンディングがなかなかいいねって話をしてたら、ジョン・ライドンが、「ああいうわざとらしいエンディングだけは死んでもやるもんか」って(笑)。

(中略)あと、クイーンと同じスタジオでレコーディングしてたことがあって、クイーンが大きいほうでピストルズが小さいほうを使ってたんだけど、自分がスタジオを出てビールを取りにいこうと扉を開けたらそこにフレディが立っててさ。「おお、フレディ。こんなとこでどうした?」って声をかけたら、向こうが「お……おお!」みたいな感じで、めちゃくちゃ焦ってさ(笑)。

クイーンのほうも、当時パンクの存在が多少は気になってたんだろうね。得体の知れない連中が出てきたぞってことで脅威を抱いてたというかさ。ただ、クイーンは時代の流れとは関係なく、独自のスタイルを貫いて頂点に君臨し続けたわけだからね。そこは本当に心から尊敬してるよ。尊敬してるのと好きっていうのは、まったく別だけどね。


インタビューではこの他にも、グレンがジョー・ストラマーにミック・ジョーンズを紹介した際の話や、当時のパンク・ムーブメントについても語られている。

“Anarchy In The UK”、“God Save The Queen"を作曲したことでも知られるグレン・マトロックが語るパンク・ヒストリーは、ぜひ『ロッキング・オン』12月号で確認してもらいたい。



グレン・マトロックのインタビュー記事は現在発売中の『ロッキング・オン』12月号に掲載中です。
ご購入はお近くの書店または以下のリンク先より。

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