発売中の2019年『CUT』9月号では、エルトン・ジョンの半生を描いたミュージカル映画『ロケットマン』の特集を展開。カンヌ国際映画祭でのプレミア上映から数日後のエルトンに直撃した、貴重なインタビューが掲載されている。
エルトン自ら製作総指揮を務めた本作では、輝かしいキャリアだけでなく、ドラッグやアルコール中毒など彼のダークな側面も赤裸々に描かれている。元マネージャーであるジョン・リードとのラブシーンは本作のハイライトだが、このシーンについてエルトンは次のように話した。
もし、自分の物語を語るのであれば、正直に伝えなくてはいけないと思っていた。映画のなかにあのシーンがあることを誇りに思っている。ひとりの同性愛者として、男性同士のセックスをぼかしたり、誤魔化したりしたくなかった。
メジャースタジオ映画に、初めてゲイのラブシーンが盛り込まれたことを、私はとても誇りに思っている。抵抗を感じたり、嫌いな人がいるのは理解できる。でも、これは自分の一部であり、とても大事な場面だ。
また、本作において重要な曲作りのシーンは、実際の制作の様子が忠実に再現されているという。
バーニー(・トーピン)とは特別な関係があって、彼の歌詞があればメロディをつけるのは難しくない。この映画で“僕の歌は君の歌”を作曲する場面は、そのプロセスを端的に描いていると思う。実際、あの曲は30分ほどでできたし。
自らの半生を曝け出した本作だけに、映画について語るほどに自身のことも赤裸々に明かすこととなったエルトン・ジョンのインタビューのほか、本作でエルトンを演じきったタロン・エガートン、監督を務めたデクスター・フレッチャーへのインタビューも敢行した本特集。作品をさらに深く理解し楽しむために、ぜひ誌面で彼らの言葉のすべてを受け取ってほしい。
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