難聴のため、2016年からバンド活動を休止していたAC/DCのブライアン・ジョンソンが、ショックのあまりしばらく酒浸りになっていたと明かしていることがわかった。
「Blabbermouth」によると、Apple MusicのZane Loweが司会を務める番組に出演したブライアンが、バンド活動ができずにいた辛い時期を振り返っているという。
難聴が進行していたため、医師に歌うことをやめるよう告げられたブライアンはショックで打ちひしがれ、しかも同じ週に親友ががんで亡くなるという悲劇も重なり、酒に頼ってしまったと語っていたという。
「辛くて酷い状態だったし、前にも言ったことがあるけど、俺は2ヶ月ほどウィスキー漬けになっていた。酒に浸っていたし、(酒のおかげで)心の傷みはなかった。薬も飲まなかったし、精神科医に会ったりもしなかった。ただ、ロックスターがやるべきことをすべてやったんだ……」
その後、1年半ほど経っても次に何をすべきかわからずにいたとき、ギタリストのアンガス・ヤングとマネージメントから連絡があり、ニュー・アルバムを制作したいかと訊かれてブライアンは「イエス」と答えたとのこと。
ブライアンは、新技術を使用した実験段階にある補聴器を装着してバンドと再びリハーサルを行い、そのときの不安と興奮についても、BBC Radio 6 Musicの番組で語っている。
「まず第一に、少し不安だった。しばらくバンドはリハーサルをしていなかったからね。アンガスに『リハーサルをしないか? 補聴器を試してさ』って言われて、もう、俺はバンドの音が聴こえない以前のような状況にいたくなかったから、『やりたい』と答えたんだ。耳が聞こえないのは最悪だったからね」
そしてブライアンは、新しい補聴器のおかげですべてのサウンドが聴こえたときは感激と興奮で一杯になり、若者のように飛び回って喜んだとも明かしていた。
なおAC/DCは、11月13日にニュー・アルバム『パワーアップ』を世界同時発売している。
『ロッキング・オン』最新号のご購入は、お近くの書店または以下のリンク先より。