モリッシーが所属レーベルだったBMGから契約を解除され、怒りの書簡を公開していることが明らかとなった。
「FAR OUT」によると、2017年よりモリッシーはBMGからアルバム3枚をリリース。特に新作『I Am Not A Dog On A Chain』は、今年2月に全英アルバムチャートの3位にランクインするなど、好調なセールスを記録。しかし、モリッシーがイギリスの極右政党「For Britain」の支持を表明するなど、ここ近年大きな物議を醸しているため契約を解除されたのではないかと報じられている。
一方、この報道に対してBMGの広報担当者は、もともとモリッシーはレーベルとアルバム3枚分しか契約を交わしていなかったと主張。
そんななか、今回の契約解除について、「Morrissey Central」にモリッシーが次のような書簡を公開したという。
「僕にとって、自分のやり方で音楽を作ることは今でも重要で、アーティストがどう振る舞うべきかを細かく指図するようなレーベルには所属したくない。特に、際立って“才能”という言葉に言及されない場合はなおさらだ」
モリッシーの声明に加え、「Morrissey Central」はBMGでリリースされたアルバムが世界各国のチャートでトップ10~20にランクインしたことを強調し、さらにこう続けた。
「その代わりに、BMGの新しい重役はレーベルのアーティスト・リストに“多様性”を加える新たな計画を発表し、BMGで予定されていたモリッシーの全リリースやリイシューは白紙になった」
モリッシー側が公開した声明は、以前BMG UKのAlistair Norbury社長が口にした「成功したアーティストが、すでに彼らが興味を失ったレーベルで苦しんでいることが多い」という言葉を引用して締めくくられている。
なお、現時点では、2021年に予定されているモリッシーのラスベガス・レジデンシー公演に変更はないようだ。
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