マイ・ケミカル・ロマンスのフロントマンであるジェラルド・ウェイが、いかにバンドの成功が自分の精神状態に影響を及ぼしたかを語っている。
「Alternative Press」によると、バーチャル・メンタルヘルス・コンサート「Unwound & Unplugged」のパネル・ディスカッションに出演したジェラルドが、バンドの全盛期にメンタルヘルスの問題と闘っていたことを明かした。
「今の時点で、おそらく8年はセラピーを受けてるよ。人生で長いことね。多分、20代になった頃にセラピストに会い始めた。『何かがおかしいよな? 鬱状態やベッドから出られない状態、この人生を謳歌していない状態も』って気づいたからなんだ。こういったことには何か原因があるからね」
しかし、マイ・ケミカル・ロマンスがブレイクしてからセラピーは最優先事項でなくなり、2013年にバンドが解散するまで治療には専念できなかったとのこと。そして、ジェラルドはこう続けた。
「僕は、名声が極めてトラウマ的なことに気づいた。マイ・ケミカル・ロマンスにいた経験全部が、意図されていなかった形で大きな成功へ向けて爆発した感じだった。僕には、その経験を消化するために過去の7年か8年が必要だったんだ。それは人々の輪に入りたくないなと思わせたり、自分の殻出たくないという気持ちにさせたりしたんだ。結果的に、ただ孤立しちゃったけどね」
ジェラルドはセラピーの大切さについても話し、「アーティストにとって危険なことのひとつが、アートを生み出すために怒ったり悲しんだり気分が滅入ったりしなければならないと思い込む罠にはまってしまうこと。アートを生み出すためにそうする必要はないし、安定している時のほうが作ることを楽しめるようになるとわかるまで時間がかかった」とコメントした。
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