プライマル・スクリームのボビーとサヴェージズのジェニー、「エッジーなパンク作?」という想像を遥かに超えるノワールなコラボ作が完成! ボビーに3年ぶりのインタビュー!

プライマル・スクリームのボビーとサヴェージズのジェニー、「エッジーなパンク作?」という想像を遥かに超えるノワールなコラボ作が完成! ボビーに3年ぶりのインタビュー!

「作り始めた頃はもっとエレクトロニックで、別に悪くないけど感情が足りないと思った。もっとジョン・レノンが必要だと思ったんだよ。もっとオーティス・レディングが、もっとソウルが必要だと」


プライマル・スクリームのボビー・ギレスピー+サヴェージズのジェニー・ベスによるコラボ作『ユートピアン・アッシェズ』がついにリリースされた。

この2人の音楽歴を考えても確実にエッジーなパンク作になるはず、と筆者は読んでいたのだが、ここまで激渋なアルバムになるとは! 一聴してスコット・ウォーカー!?と目を剥きそうになった先行シングル“リメンバー・ウィ・ワー・ラヴァーズ”を聴いた時も驚いたが、アルバムをフルで聴いてさらにびっくり。

切ないピアノの響きが美しい60s仏ノワール風の曲があったり、泣きのストリングスが大フィーチャーされた往年の悲恋名画サントラ風の曲があったり、軽快なボサノバ調のギターに乗ってジェニー・ベスがアンニュイに歌うラテン・ナンバーが飛び出してきたり、グラム・パーソンズも顔負けのソウルフルなカントリー・ブルースが登場したり、どの曲もこれまでのボビーとジェニーの共通項だった“パンク”とはかけ離れた音世界が広がっている。

今秋予定されている初の自伝出版について訊かれ「これまでさんざん作ってきたR&Rアルバムをまた作りたくなかったから(今は自伝を書くことにした)」と答えていたボビー。ロック勢の多くが今後の新たな展開を模索している昨今、ボビー自身も間違いなく表現者としての転機に来ているようだ。(児島由紀子)



ボビー・ギレスピーのインタビューは、現在発売中の『ロッキング・オン』8月号に掲載中です。ご購入はお近くの書店または以下のリンク先より。

プライマル・スクリームのボビーとサヴェージズのジェニー、「エッジーなパンク作?」という想像を遥かに超えるノワールなコラボ作が完成! ボビーに3年ぶりのインタビュー! - 『rockin'on』2021年8月号『rockin'on』2021年8月号

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