【JAPAN最新号】[Alexandros]、ロックを更新する! 最高に挑発的なニューアルバム『PROVOKE』のすべて

【JAPAN最新号】[Alexandros]、ロックを更新する! 最高に挑発的なニューアルバム『PROVOKE』のすべて

ずっと歌詞を作ってると、どう頑張っても自分がいつも思っていること、本当に思っていることにたどり着く。それってやっぱり中指立てるってことなんですよね

今からめっちゃくちゃ当たり前のことを言うぞ。[Alexandros]こそロックバンドであり、その最新アルバム『PROVOKE』こそ、僕たちの求めていたロックアルバムだ。「そんなこと、15年前から知ってるわ」と思っただろう。その通り。結成から15年、彼らはロックバンドとしてロックアルバムを作り続けてきた。だがこの、「挑発」というタイトルを掲げたアルバムは、彼らが過去に生み出してきたどのアルバムよりもその本質をあらわにする。イッツ・ジャスト・ア・ロックンロール──とてもピュアでこの上なく正直な音と言葉と歌が溢れ返っている、まごうかたなき最高傑作である。

2021年、ドラムにリアド偉武を加えた現在のラインナップで新たな旅を始めたバンドは、その翌年、野心みなぎる『But wait. Cats?』というアルバムを完成させた。生まれ変わったこの4人でどこまでいけるのか、何をやれるのか、すべてを試し切るようなそのアルバムは、確かに[Alexandros]のニューフェーズを雄弁に物語るものだった。あれから約3年、その間にバンドにどんな季節が訪れていたかはこのインタビューを読んでもらえればと思うが、一言でいえば、それはロックバンドの最もエッセンシャルな部分といかに向き合い、それを形にするかというものだった。ひたすらいい曲を作り、それを徹底的に磨き上げることにこだわり続けたその日々の中で、このアルバムに収録された曲たちは生み出されていったのだ。[Alexandros]というバンドをよりソリッドで、クリエイティブで、ニュートラルなものとして前進させていくという作業だった。

アルバムのオープニングを飾るタイトルトラックに続いて聞こえてくる“JULIUS”で、川上洋平は歌う。《また何かが始まろうとしてる》《賽は投げられたしさ/転がり続けていく》。まさにそういう気分とともに、『PROVOKE』は駆け出していく。何が始まるのか、どこに向かって転がるのか、それはまだわからない。だがそれだけで十分だ。このアルバムは複雑化する一方のポップミュージックを、ややこしい時代を、思いっきり「挑発」しながら、そんなものに左右されない最強のロックを響かせている。これが[Alexandros]、僕らの誇るべきこの時代のロックバンドだ。

インタビュー=小川智宏 撮影=大野隼男
(『ROCKIN'ON JAPAN』2025年6月号より抜粋)


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