今年で10周年を迎え、最新ミニアルバム『antique』までで50曲強を発表してきた、おいしくるメロンパン。最新作は、その歩みが何であったのかを総括しながら、過去ではなく未来へと力強く羽ばたく彼らを感じられる作品になっている。いや、そもそも彼らの音楽の中には過去と未来の区別はあまりなくて、『antique』にも、アルバムタイトルの通り代表曲“色水”にもあったような強烈なノスタルジーが渦巻いている。しかし、そのノスタルジーの中に無限の可能性が広がっているのが、おいしくるメロンパンの音楽なのだ。自分の中に表現したい風景や言葉にできない絶妙な感情がたくさんあって、それをいかに普遍的に人に味わわせるか、それが僕が音楽でやりたいこと
このインタビューはソングライターであるナカシマ(Vo・G)がその音楽の本質を語り、そしてより自由で豊かになっていくバンドのこれからも示す決定的な内容になったと思う。
インタビュー=古河晋 撮影=永峰拓也
(『ROCKIN'ON JAPAN』2025年6月号より抜粋)
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