フレーミング・リップス、ロサンゼルスで野外ライブ

8月17日、フレーミング・リップスが雪男やセクシーな猫がステージ上を埋めつくしたロサンゼルスのグリーク・シアターで、紙吹雪と巨大風船を用いた壮麗なライブを行った。

ウェイン・コイン以外の3人のメンバーは、10月12日のリリースと噂されているニュー・アルバム『エンブリオニック』(「胎児の」という意味)のタイトルを意識したものか、先日のサマーソニック09のときと同じく子宮をイメージしたセットから登場。

そのすぐ後でウェインもいつものように大型のビニール風船の中に入って登場し、バンドがイントロ曲を演奏するなか、観客の頭上を縦横に歩き回る。

ウェインがステージに戻ると、1999年作『ザ・ソフト・ブレティン』に収録の“レース・フォー・ザ・プライズ”が始まる。「ハロー、LA!」と叫ぶウェイン。「グリーク・シアターではまだ1回しかやったことがないんだ。ここ、ほんと最高だよね」と松の木立に囲まれた緑豊かな会場を見回す。

“コンヴィンスト・オブ・ザ・ヘックス”と“シルヴァー・トレンブリング・ハンズ”以外の新作の収録曲は演奏されず、代わりにシンプルなバージョンの“ヨシミ・バトルズ・ザ・ピンク・ロボッツ”、“ヤー・ヤー・ヤーの歌(君にあるパワー)”など、過去の人気曲が披露された。

俳優のイライジャ・ウッドやパンク・スターのヘンリー・ロリンズ、ハー・マー・スーパースターらの姿も見えたこの夜のオーディエンスは、紙吹雪入りの巨大風船をはね上げながらライブのあいだ中合唱し続けた。ステージ上では、ありとあらゆる生き物のコスチュームを着たダンサーたちが駆け回る。

ブッシュ大統領に別れを告げ、この良き日を祝福しようと終盤でウェインは呼びかける。「ホワイトハウスにバラク・オバマがいてくれて嬉しいね。ピース・サインをしようぜ。まるで戦争が終わったみたいじゃないか」と彼は言い、軍の葬送曲“永別のラッパ(Taps)”を演奏した。

75分間のセットは、数度にわたって紙吹雪が発射された“ドゥ・ユー・リアライズ??”で締めくくられた。

この夜サポート・アクトを務めたのはウェインの甥のデニスが在籍しているスターデス・アンド・ホワイト・ドワーフスと、レーザー光線を多用してダンス・チューンを披露したゴーストランド・オブザーヴァトリー。

セットリスト
1.Intro
2.Race For The Prize
3.Silver Trembling Hands
4.Yeah Yeah Yeah Song
5.Fight Test
6.Enthusiasm For Life
7.Convinced Of The Hex
8.Mountain Side
9.Vein Of Stars
10.Yoshimi Battles The Pink Robots
11.Pompeii
12.The W.A.N.D.
13.Do You Realize??

(c) NME.COM / IPC Media 2008/2009
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