モリッシーが無人島に持っていくのは?

放送開始から67年、ギネス・ブックにも認定されているBBC Radio 4の長寿番組「無人島ディスク(Desert Island Discs)」で、モリッシーは司会者のカースティ・ヤングに対して好きな曲と死生観について語った。

無人島に何か「ぜいたく品」を持っていけるとしたら何にするかという質問に対して、モリッシーは初め2つの候補を挙げた。「1つはベッドだな。僕は寝るのが好きだからね。それとも睡眠薬を1袋持って行こうかな。さっさとこの世からおさらばしたくなるかもしれないし」

1つだけ選ぶとしたらどちらにするかとカースティ・ヤングが訊ねると、モリッシーはこう答える。「きっとベッドを選ぶと思うな。誰にとっても寝るっていうのは1日のハイライトだろ。僕は隠れたり、沈み込んだりするのが好きだし、みんなベッドに入って眠るのが好きなんじゃないかと思うよ。それは死の兄弟みたいなもので、うまく行けばベッドでは脳みそのスイッチを切って、自分のことを忘れることができるんだ」

モリッシーは「無人島ディスク」恒例のフェイバリット曲もいくつか選んでいる。選ばれた曲は下記の通り。ちなみに文学作品なら『オスカー・ワイルド全集』を持っていきたいそうだ。

ニューヨーク・ドールズ “(There’s Gonna Be A) Shutdown”
マリアンヌ・フェイスフル “Come And Stay With Me”
ラモーンズ “Loudmouth”
ヴェルヴェット・アンダーグラウンド “The Black Angel’s Death Song”
クラウス・ノミ “Der Nussbaum - The Walnut Tree”
ニコ “I’m Not Saying”
イギー・ポップ&ザ・ストゥージズ “Your Pretty Face Is Going To Hell”
モット・ザ・フープル “Sea Diver”

これらの曲の中でも、ニューヨーク・ドールズの“(There’s Gonna Be A) Shutdown”が特に好きだという。

また、番組の中で死ぬことについて話題が移ると、ヤングはモリッシーにこう訊ねた。「死を自らコントロールしたいと思ったことはありますか? 自分の好きなときに死にたいと思ったことは?」

モリッシーは答える。「あるよ。そう思ったことはあるし、僕は自己破壊というのは高潔なことだと思う。いつだってそう思ってきた。それは偉大なコントロールの行為だし、そういうことをする人たちのことは理解できる」

彼は番組内でこれより前にも同様の話題について語っていた。死は常に日常生活の中にあるのだという。

「僕は人生のはかなさや、人がどんな風に自分の時間を使うかということに魅了されているんだ。だって、僕らはみんな自分が死ぬことを知っているわけだからね。それは僕と君が今ここに座っているのと同じくらい明らかなことで、カースティ、君がここに座らない火曜日も必ずやってくるんだ」とモリッシーは言う。「僕らはみんなこの事実を知っていて、何をするにもそれを念頭に置いているわけだよね。だから僕はみんながどんな風に毎日を過ごすかってことに面白みを感じるんだ」

(c) NME.COM / IPC Media 2008/2009
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