ギタリストのローランド・S・ハワードが死去

ニック・ケイヴとともにザ・バースデイ・パーティとその前身バンドのザ・ボーイズ・ネクスト・ドアで活動したオーストラリアのギタリスト、ローランド・S・ハワードが12月30日朝、肝臓ガンのため亡くなった。享年50。

1983年にバースデイ・パーティがブレイクして以来、リディア・ランチ、ヘンリー・ロリンズ、サーストン・ムーア、スウェル・マップスの故ニッキー・サドゥンらとコラボレーションを行ってきたローランド・S・ハワード。リディア・ランチは1984年作『ドラウニング・イン・リンボー』の中でサーストン・ムーアを迎えてハワードの“スティル・バーニング”をカバーしている。

今年10月にリリースされたソロ名義の2ndアルバム『ポップ・クライムズ(Pop Crimes)』は批評家から高い評価を得た。今後発表される「オーストラリアン・ミュージック・プライズ」の受賞最有力候補とも言われている。

ハワードは死の前日の29日、メルボルンのフェスティバル・ホールでライブを行うことになっていたヤー・ヤー・ヤーズのたっての願いにより同公演に登場する予定だったが、出演をキャンセルしていた。最後の公演になったのは、10月にメルボルンのプリンス・バンドルームで行ったライブ。この時も咳きこんだり、血の混じった唾を吐いたりしていたという。

バースデイ・パーティのメンバーであり、『ポップ・クライムズ』にもドラムで参加していたマルチ・インストゥルメンタリストのミック・ハーヴェイはこう語っている。「人間というのは長いあいだ病気でいるともう死んだほうがマシだと考えることも多いようだが、ローランドは最期まで心から生きたがっていた」

「健康を別にすれば物事はいい感じに運んでいたし、あいつもうまくその波に乗りたがっていた。そうできるほど自分が健康じゃないことを本当に悔しがっていたよ」

ローランド・S・ハワードは亡くなるまで肝臓移植を待っていたが、結局手術を受けることはできなかった。
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