レッド・ツェッペリンの“幻惑されて”が盗作で訴えられる

レッド・ツェッペリンの“幻惑されて”が盗作で訴えられる - 1969年作 『レッド・ツェッペリン I』1969年作 『レッド・ツェッペリン I』

レッド・ツェッペリンがライブでは特に人気の高い曲として誇る“幻惑されて”をめぐって盗作の訴えを起こされている。

レッド・ツェッペリンは特にブルース・リフや歌詞のフレーズの関して盗作疑惑の対象にあげられたことが多く、たとえば、“胸いっぱいの愛を”はウィリー・ディクソンの“ユー・ニード・ラヴ”の歌詞を部分的にそのまま流用しているとしてディクソン側はバンドを訴え、そのまま勝訴している。あるいは“レモン・ソング”などもハウリン・ウルフの“キリング・フロアー”を一部流用していると指摘されている。

今回問題となっている“幻惑されて”はもともとフォーク系ミュージシャンのジェイク・ホームズが67年にレコーディングしている作品で、レッド・ツェッペリンのジミー・ペイジが当時在籍していたヤードバーズが同じ年にニューヨークでライブを行った際、ジェイクがその前座を務め、その時にジェイクの“Dazed and Confused”を聴いていっぺんに曲を気に入ったとされている。

その後、ヤードバーズのライブでこの曲はよく演奏されるようになったが、間もなくしてヤードバーズは解散。その直後にジミーが立ち上げた新ユニット、レッド・ツェッペリンの定番曲としてジミーはこの曲を取り上げ、ファースト・アルバムにも収録し、自身の作曲クレジットとしていた。弓を使った演奏などを含め、この曲はたちまちにしてレッド・ツェッペリンのライブの見所や伝説のひとつともなったわけだが、ここにきて10年6月に初めてジェイクは訴えを起こしたのだ。

6月28日付けでジェイクは裁判所にレッド・ツェッペリンが“幻惑されて”をレコーディングする2年前にすでに自分は“Dazed and Confused”を書いて『The Above Ground Sound of Jake Holmes』というアルバムに収録していたと主張し、損害賠償を請求した。41年前の曲なので相当な額になるかと思われるが、実はすでに時効も相当に適応されるケースとなるため、現在からさかのぼって3年分の印税の扱いをめぐっての争いになるらしい。

ジェイク・ホームズの“Dazed and Confused”はこちらから(→http://www.youtube.com/watch?v=pTsvs-pAGDc&feature=player_embedded)

(c) NME.COM / IPC Media 2010
公式SNSアカウントをフォローする

人気記事

最新ブログ

フォローする