先頃、ザ・グラインダーマンとしての活動が当分終わったとステージで宣言したニック・ケイヴだが、いよいよ2008年の『ディグ、ラザルス、ディグ!!!』以来となるザ・バッド・シーズとしての活動再開の可能性が浮上している。
ザ・グラインダーマンでもドラムを務めたジム・スクラヴノスはこれまでバッド・シーズを拒否してきたが、そろそろバッド・シーズとして音を制作していく頃合いではないかとファスター・ラウダーに語っている。
「最近では俺たちもバッド・シーズを拒絶してきたところがあるんだけど。作品を作ったのはもう4年前が最後になるし、そろそろまた美しい音楽を一緒に作る頃合いかなと思うんだ」
ちなみにグラインダーマンはニックとジムのほか、ギターにウォーレン・エリス、ベースにマーティン・P・ケイシーを据えたバッド・シーズの6人のうちの4人による別働隊ユニット。2007年にファースト『グラインダーマン』、10年にセカンド『グラインダーマン2』をリリースし、ツアーも精力的に行ってきたが、12月10日にヴィクトリア州で開催されたメレディス・ミュージック・フェスティヴァルでニックはバンドの幕切れを「グラインダーマンはこれでおしまいだから。これで打ち止めだよ」と宣言し、「10年後くらいにみんなもっと年取って醜くなってからまた会おう」とステージを去った。
このフェスでのニックの言葉についてジムは次のように語っている。「メレディスであったのは宣言や告知っていうよりは、バイバイっていう挨拶に近いものだよ。宣言や告知だったら、プレス・リリースみたいな形になるはずだからね。でも、5年10年先のことなんてわからないからね。俺の水晶玉も電源がなくなってきてて、グラインダーマンの将来も占えないんだよな。ま、将来があればの話だけど」。
「でもね、今だと思える時に正しいことをやり、気分が変わってきたらやり方を変えるっていうのが俺たちミュージシャンの特権だと思うんだよ」
ニックは昨年の時点では今年からバッド・シーズの作品に取りかかるとも語っていた。「次の新作の作業開始日っていうのが決めてあって、その日になったら事務所に詰めて始めるんだよ」とニックは説明していた。「けど、グラインダーマンの今のツアーが終わるまではなにも始めないつもりだよ。こっちもものすごいツアーになってきてるからね」
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