ジャネット・ジャクソンは世界的な動物愛護団体のPETA(動物の倫理的扱いを求める人々の会)から「今年のろくでなし」に選出されている。選ばれたのは、ジャネットが2011年にほかのどのセレブリティよりも動物の幸福と安全を蹂躙したと判断されたからだという。
ジャネットは8月からアメリカのミンク専門の毛皮会社ブラックグラマのイメージ・キャラクターとなり、11月には同社と提携して自身の毛皮アクセサリー・ブランドを立ち上げているが、このためPETAは映画監督のキャメロン・クロウや女優のキム・カーダシャンらとともにジャネットを動物愛護にとっての今年のワースト・セレブ・トップ3として選出している。
PETAの広報のウェンディ・ウェグナーはこう語っている。「クリスマス・シーズンは人にとっては他人に持てるものを贈り、平和を祝う季節として知られていますが、わたしたちの動物の友人らにとっては必ずしもそういうことではないのです」。
さらにウェグナーはこう続けている。
「ジャネット・ジャクソンが(2004年の)第38回スーパーボウルのハーフタイム・ショーで、悪名高いあの衣装機能不全に見舞われた時、そこで1億7000万人もの視聴者の目の前にぽろりと露わになったものは少なくとも彼女自身の肉体でした。それは今現在彼女が身にまとっている、そしてまるで彼女のファッション・センスと現時点での彼女のキャリアを象徴しているかのような、死んだ動物の皮革とは違います」
これまでほかにPETAの槍玉に挙がったアーティストには駝鳥の羽根で編んだトップスを着ていたことを批判されたリアーナ、あるいは公衆で毛皮のコートを着用したことで糾弾されたケリスなどがいる。
これに対してケリスは、女性に対する暴力や、依然として撲滅されないスウェット・ショップ(不法滞在者などを劣悪な条件で働かせるタコ部屋)、アメリカにおける女性の人権の現状などの方がよっぽど改善が急がれる、優先度の高い深刻な問題だと反論している。
なお、キャメロン・クロウについては動物園を描いた映画『幸せへのキセキ』でCGを使わず、飽くまでも動物出演にこだわったことで動物に虐待を働いたこと、さらにキム・カーダシャンはフェイク・ファーのコートを頑として拒み毛皮を着続けていることが批判点になっている。
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