イギリスの2011年の音楽マーケットではイギリス勢がほかを圧倒し、過去15 年で最高のシェアを誇ったことが明らかになっている。
イギリスの音楽チャートを作成しているオフィシャル・チャーツ・カンパニーのデータを分析したイギリス・レコード産業協会(BPI)の調査によれば、アデルやコールドプレイなどの大ヒットによって、2011年度のイギリスのアルバム・セールスのうち、イギリス勢が52.7パーセントを占めることになり、10年の48.9パーセントを上回ることになった。
昨年の最大のヒット作は377万2千枚を記録したアデルの『21』になるが、しかし、アデルを抜きにしたとしても今年はトップ100のうちの56枚がイギリス勢によって占められ、07年以来のシェア率を記録していたはずだとBPIは発表している。
特に今年のイギリス勢の好調さに貢献したのはコールドプレイ、ジェシー・J、エド・シーランになるが、このうちどのアルバムも50万から100万ものセールスを記録していて、さらにザ・ヴァクシーンズ、ケイティ・B、プロフェッサー・グリーン、PJハーヴェイらも全員トップ100入りを果たしている。
その一方でアメリカのアーティストはシェアが32.7パーセントと1999年以来の低い数字を記録することになったとBPIは説明している。BPI会長のジェフ・テイラーは次のように解説している。
「イギリスのアーティストによる力強い作品が立て続けに発表されたことで、国内のアルバム・マーケットでは1997年のブリット・ポップとスパイス・ガールズの活躍以来の活況を示すことになりました」
「マーケットの環境は依然として厳しいものではありますが、イギリスのレコード会社はインディもメジャーも、イギリスの若い才能にとてつもない投資を行ってきました。今回の国内での好成績はきっと今後の海外での成功にも繋がってくることかと思います」
さらにBPIによれば、2011年のシングル・マーケットでもイギリスは好調で、トップ100のうち44枚がイギリスのもので、売り上げのシェアは10年の40.7パーセントから42.6パーセントへと伸びを見せた。
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