5月28日についに新作『This Is PiL』をリリースするパブリック・イメージ・リミテッド(PiL)だが、3月19日にロンドンのホクストン・ギャラリーで行った特別ライヴでバンドは4月21日のレコード・ストア・デイにEPをリリースすることを明らかにしている。
招待客数百名からなるこの日のライヴではEPからの新曲"One Drop"とさらにアルバムからの新曲"Deeper Water"が披露されたとのことで、ライヴ後にはオービタルによるDJセットが行われたとか。
なお、"One Drop"は『メタル・ボックス』的な執拗なグルーヴを思わせる曲で、"Deeper Water"の方はアップテンポなレゲエ風トラックで、ジョン・ライドンが「俺はジョンだ、ロンドンの!」と叫ぶとデヴィッド・ボウイの楽曲を連想させるギターがなだれこんで、その後ジョンが「っていうのは嘘だよ、俺たちはどこででも生まれるから」とうそぶく内容になっているという。
ライヴ後にはジョンとの質疑応答が行われ、ここでジョンはイギリスのレコード業界、BBCのデジタル・ラジオ放送局であるBBC6ミュージックの開局10周年記念ライヴへの出演、さらにクリフ・リチャードなどについて思いつくままに語ったそう。
「おまえらのために今晩はちょっといいことしてやったのに、もっと喜んでくれたっていいんじゃないのか。それにしてもBBCはあの時のライヴを台無しにしてくれたよなあ」とジョンはぼやいてからこう続けたという。
「レコード会社がたくさん潰れてるのにはせいせいしてるよ。ほとんどが若いバンドにはろくなことしてこなかったからな。いいアイディアがあっても、屁をする間もなくかっぱらわれるんだから。この世に生きてる限り、ちゃんと分け合わなきゃならないわけで、同じように分け合うにはお金ってもんがかかるんだよ。それなのにパイをただでせしめようと思ってかっぱらって逃げたりするとどうなると思う? お店は潰れちゃうのさ」
さらにジョンはクリフ・リチャードについてこうコメントした。「俺は普段はロスアンジェルスに住んでるからね。なんだってダウンロードできるんだよ。この間だって、クリフ・リチャードの人工肛門用排泄袋をダウンロードしたんだぜ」。
PiLのセットリストは以下のとおり:
'Deeper Water'
'This Is Not A Love Song'
'Disappointed'
'Warrior'
'Albatross'
'Flowers Of Romance'
'One Drop'
'8-Rise'
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