bridge最新号にBUCK-TICK・櫻井敦司 2万字インタヴュー――何も欲しがらなかった少年が、稀代のヴォーカリストになるまで

bridge最新号にBUCK-TICK・櫻井敦司 2万字インタヴュー――何も欲しがらなかった少年が、稀代のヴォーカリストになるまで

「やっぱり20年間押し殺してきた分、何か満足できなかった部分を取り戻したかったのかなと」

BUCK-TICKのヴォーカリスト・櫻井敦司が、いま改めて自らの半生を語る。BUCK-TICK・櫻井敦司の2万字インタヴューが、11月15日(木)発売の『bridge』73号に掲載されている。全20ページに亙るヴォリュームで掲載する、決定版ヒストリーインタヴューだ。

インタヴューは、櫻井の「最初の記憶」に迫るところからはじまる。櫻井は自身が覚えているその「風景」を、包み隠さず次のように語っている。

「母の背中におんぶされて、髪の毛がチクチクしてて、嫌だなあっていうのが最初の記憶」

続けて少年時代の彼は、とても物静かで、父親に「恐れ」の感情を抱いていたと述懐。
しかし年月が経つにつれ、父親に対して「殴ってやろうと思ってもできなかった」という複雑な思いが芽生えたという。

「高校ぐらいになるとやっぱり体もデカくなってきて、いつかやってやろうと思ってましたよ、ずっと。だけどできないんですよね。自分の父親を殴ったら何か全部が壊れちゃうんじゃないかと思って。この人が壊れちゃうんじゃないかと思って。いつも壊してるけど、本当はもろいんじゃないかっていうふうに思い出したんですね」

他にも櫻井は同インタヴューの中で、初恋について、高校に入り出会った今井寿(g)とはじめて結成したバンドのこと、もともとドラマーだった彼がヴォーカリストになった経緯など、現在に繋がるあらゆる出来事を振り返っている。

「(結成当時、ドラムだった頃)アニイがやってる別のバンドでヴォーカル変わってたんで、『僕、やりたいです』って言ったんです。そしたら『あっちゃんは今やってるBUCK-TICKのドラマーなんだから、続けたほうがいいよ』ってやんわり断られて(笑)」

そしてインタヴューの最後に彼は、ヴォーカリストとしての現在の自分があるのは「歌謡曲を夢中になって聴いていた」少年時代の経験が大きかったことを、意外な人物の名前を挙げ告白している。

「あの時、研ナオコの“かもめはかもめ”を聴かなかったら、こうなってなかったと思って。そういう存在になれたんだとしたら、歌っててよかったなと」

圧倒的なオーラと存在感を纏い、BUCK-TICKファンのみならず多くのロックファンを魅了し続けてきた稀代のヴォーカリストはいかにして生まれたのか? 櫻井敦司の2万字インタヴューは、姉妹誌『ロッキング・オン・ジャパン』90年3月号にも一度掲載されているが、それから22年以上が経ち、改めて現在の彼がすべてを語った貴重なロングインタヴューとなっている。

加えて今回の特集ではスペシャルな撮り下ろし写真も多数掲載。猫とのツーショット写真、ピアノの前に佇む姿をとらえた写真などを洋館で撮影している。テキストとともに、こちらも必見だ。
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