プライマル・スクリームのボビー・ギレスピーは現在のイギリスの連立政権について、「反動的で、新自由主義的で、ファシストもどき」と批判している。
ボビーは保守党のデイヴィッド・キャメロン首相とイギリス自由民主党のニック・クレッグ副首相による連立政権を、オーストラリアの音楽サイト、ファスター・ラウダーとの取材で次のように批判している。
「俺は今の連立政権が大嫌いだよ。明らかに連中の体現するものが嫌いなんだ。反動的で新自由主義的で、ファシストもどきだっていうね。保健相などは中絶手術をたった13週までに制限したいって言うんだな。こういう頭のおかしい連中に政府を任せてるんだからね。この国は合理的で進歩的な国だと思われているようなんだけど、こんな頭のおかしい連中が跋扈してるんだからさ」
ボビーはさらに続けている。
「今現在、世の中を切り回している連中はデイヴィッド・キャメロンやオバマのように40台半ばくらいで、こうした連中はまるでパンク・ロックからは影響を受けていないんだよ。場合によってはアシッド・ハウスは見知っていたかもしれないけどさ。アシッド・ハウスもまた同じようなものだったからね。あれは本当にポジティヴで、クリエイティヴで高揚する時代だったから。エクスタシーのおかげで、本当のコミュニケーション、あるいは人とどう繋がるかというものになったんだ。でも、キャメロンみたいな奴はね、そんなものにはまるで影響を受けていないし、生まれた瞬間から体制の一部になりたがっていたようなやつなんだよ」
なお、プライマル・スクリームは2013年に10枚目のアルバムとなる新作をリリースする予定となっているが、レッド・ツェッペリンのロバート・プラントやザ・ポップ・グループのマーク・スチュワートとのコラボレーションも行っているという。プロデューサーはデヴィッド・ホルムズが手がけているという。
また、ボビーは新作を先頃、2000年の『エクスターミネーター』にたとえてみせていたが、あくまでも2作品は別物だと次のようにも語っている。「単純に『エクスターミネーター』とは違う作品だということなんだ。俺たちは違う時代に住んでいるし、違う人間にもなって、ちょっと歳も取って、このアルバムではうまく自分たちを表現できていると思うんだ。歌詞のテーマとしてはかなり踏み込んだ、対決的な内容になってるんだよ。自分としては今度の歌詞に満足してるんだ。今語りたいと思うことをたくさん語れる機会にありついたっていうね」
(c) NME.COM / IPC Media 2012