ブライアン・メイのアナグマ駆除反対ソングにスラッシュ、マッシヴ・アタックらが参加
2013.06.04 15:30
クイーンのブライアン・メイはイギリス政府が予定しているアナグマ駆除への反対キャンペーンを訴えていることで知られているが、その新たなキャンペーン・ソングの詳細が明らかになっている。
イギリスではイギリスの酪農家にとって大問題になっている牛結核をアナグマが伝染させているとして、その駆除を試験的に6月から実施する計画を政府が打ち出している。しかし、ブライアンや動物保護団体らや一部の研究者はアナグマと牛結核には直接の関係はないと指摘していて、イギリス固有の野生動物として国民的人気も高く、しかも、保護指定も受けているはずのアナグマ駆除の中止を訴えている。
今回リリースされるアナグマ駆除反対のキャンペーンを支援する曲"Badger Swagger"はアートフル・バッジャー・アンド・フレンズ名義で制作されていて、ブライアンのほか、元ガンズ・アンド・ローゼズのスラッシュ、マッシヴ・アタックのシャラ・ネルソン、そして動物学者として有名なデイヴィッド・アッテンボロー卿なども参加しているという。
トラックは6月4日からダウンロードでリリースされる。
今回の曲を作曲し、プロデューサーを務めるロブ・キャスは次のように声明で明らかにしている。
「ぼくにとって自然はそのすべてが美しいものなのです。このトラックはアナグマの虐殺を止めるためのぼくのささやかな貢献のひとつです。今回キャンペーンを打って出ているアートフル・バッジャーのみなさんとは、数か月前にアナグマ駆除実施への反対デモで初めて出会って、ぼくたちがこの問題に貢献する上で最も効果的なのは、自分たちが得意とする音楽を通してなんかやることだと話し合って決まったんですね。そこで、ブライアン・メイ、スラッシュ、シャラ・ネルソン、サム・アンド・ザ・ウォンプ、ソニー・グリーン、そしてデイヴィッド・アッテンボローと、動物の幸福について真剣に考えてくれる人たちに何かやってくれないかと声をかけてみたところ、みんな快く応じてくれてそれぞれの才能がこうして一堂に会することになりました。このとてつもないチームのほんの一部になれたというだけでもぼくは本当に誇りに思っています」
一方、デイヴィッド・アッテンボローは次のようにアナグマ駆除の問題点を指摘している。
「政府はアナグマ1万1千頭の駆除について科学的な根拠を集めるために大々的なアンケートを行ったわけなんですよ。ところが、その結果を分析して、この科学的な調査チームに対して当の政府の顧問が指摘したのは、駆除は有効な選択ではないということだったんですね」
なお、ブライアンは自身が作曲したアナグマ駆除反対キャンペーン・ソング"The Badger Song"も先頃公開し、先週末には数千人単位のデモをロンドンで行った。
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