モット・ザ・フープル、ボウイに曲を貰って解散の危機を乗り越えた経験を振り返る

モット・ザ・フープル、ボウイに曲を貰って解散の危機を乗り越えた経験を振り返る

モット・ザ・フープルのオリジナル・メンバーのミック・ラルフスはバンドの代表曲"すべて若き野郎ども"をデヴィッド・ボウイが提供してくれたおかげで、バンドは解散の危機から救われた時のことを語っている。

チーム・ロック・ラジオの番組『クラシック・ロック・マガジン・ショー』に出演したミックはバンドがどん底にいた1972年当時のことを次のように振り返っている。

「まったくうだつが上がらず、がっかりするだけのヨーロッパ・ツアーが終わろうとしてスイスに向かうと、その時のクラブがガスタンクを改装しただけの哀しい店でさ。それでみんなで話し合ったんだよ。『俺たちの人生ってもうこんなもんなのかな? これは悲しいよ。目指していたようなところにはまるで手が届いてないし。こんなことだったら、地元に帰って別のことやんない?』ってね。要は、俺たちにはヒット曲を書くノウハウがなかったんだよね。その後、イギリスに帰国してみると、ボウイから連絡が入って、『あんたたちのバンドが大好きなんだよ、お願いだから解散しないで。どうしてもするっていうんだったら、ぼくの曲を聴いてみて、ちょっと考えてみてよ』って言うんだよ。そうやって“すべての若き野郎ども”を送ってくれて、俺たちも『すんげえ、これってヒット曲じゃん、こういう曲をずっと俺たちは何年間も求めて探してたんだよ』ってなったんだよ。おかげで最大の危機も免れたんだよ」

ミックは現在バッド・カンパニーの結成40周年ツアーを敢行中だが、その後、自身のブルース・バンドを率いてのヨーロッパ・ツアーを控えていて、11月には2009年以来となるモット・ザ・フープルとしてのイギリス・ツアーも予定している。次回のモット・ザ・フープルのライヴへの抱負をミックは次のように語っている。

「前回も新しいものを演奏するセクションを設けようと思ったんだけど、結局、よく知られた曲ばっかりやることになっちゃったんだよね。バンドっていうのは、ある年齢層に達するとそういうことを期待されるものなんだよ。でも、今度は2009年にはやらなかったような曲もやりたいと思うんだ。イアン・ハンターにも『おまえのソロの最近のもので馴染みそうなものもやってみようよ』って話しるんだよ。とにかく、09年の時にやったこととまったく同じというのだけは避けたいんだ。前回はアコースティック・セットを用意して、これはなかなかよかったから、それに負けないようなセクションを考えつかないとね」
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