昨晩は、渋谷公会堂で『メカクシティアクターズ』のスペシャルイベント「MAKE a MEKAKUCITY」を観た。
実は今、じんのライブの空間はとんでもないことになっている。
特殊な「目」の能力を持つメカクシ団のキャラクターと、彼らが紡ぐ物語を通して、「自分」と「世界」の関係を解体/再構築したのがじんの創作物である。
そのメカクシ団がライブというある種の架空現実のなかに侵入し、そこにじんが率いるミュージシャンたちやたくさんのゲストボーカリストたちが肉体的な音と声を注入していくときに生まれる新鮮な興奮はなんとも言葉にし難い。
そして10代を中心としたオーディエンスたちの熱狂的な盛り上がりもまた、空間を共にした人でなければなかなか伝えることが難しい特別なものだった。
彼ら/彼女らは、キャラクターに共感/感情移入しているのではない。
明らかに、それを生み出したじんの感じること/考えることに共感/感情移入したうえでメカクシ団のさまざまなキャラクターのなかに自分の断片を見て、彼らが紡ぎだす物語のなかに世界の断片を見ている。
だからじんの創作物に触れる感動は、他の「音楽」「アニメ」「ラノベ」に触れる感動とは受け手にとってのリアリティの次元が違うのである。
昨晩の渋谷公会堂は、それがライブによって表現された画期的な瞬間だった。
昨日と今日は『カゲロウデイズ』『メカクシティアクターズ』の物語の舞台でもある8月14日と15日。
今日、行く人も楽しんでください。(古河)